【近藤史恵さんのページ】

          【著者略歴】
1969年生、大阪府出身。
大阪芸術大学文芸学科卒業。
1993年、『凍える島』で。第4回鮎川哲也賞受賞。
女流ミステリ作家として知られているが、恋愛小説や、
コーエーの女性向け恋愛シミュレーションゲーム遥かなる時空の中でのノベライズなども手がける。
以上、『ウィキペディア(Wikipedia)』より
「サクリファイス」 ★★★★★ 新潮社2007年8月
「モップの魔女は呪文を知っている」 ★★★★★ 実業之日本社2007年6月
「モップの精は深夜に現れる」
★★★★ 実業之日本社2005年2月
「天使はモップを持って ★★★★ 実業之日本社2003年3月
2007年11月17日(土曜)

「サクリファイス」 近藤史恵 (新潮社)
面白さ
内容 スポーツ小説+ミステリ
濃度 一般的
点数 88点
気分 泣ける
オススメ ○オススメ

これは良かった。
おもしろいよ。
自転車ロードレース世界。
(ツールドフランスとかが有名だけど・・・やはりヨーロッパが最先端、クライミングの世界と同じ)
まったく知識がない状態で読んだが、充分楽しめる。
アスリートの世界を描いているので、クライマーならより楽しめるでしょう。
サイクルロードレースはチーム戦なので、エースを助けるアシストが重要。
アシストは風よけになったり、戦略の駒として動いてエースを助ける。
チームメンバーは平坦ロードに強い選手がいたり、
クライマーと言って、山道に強い選手がいたりする。
それぞれの能力に応じてエースをアシストする。
メンバーの性格も様々で、この描写が巧い。
主人公のプライベート部分「過去」エピソードも良くできている。
伏線となる事故があり、最後にまた「事故」が起こる。
最後はミステリー小説となり、この部分もレベルが高い。
そして、最後の結末は・・・。
これには泣けた。
すばらしい。
今年度ミステリベスト3に入る。


2007年11月10日(土曜)

(A)「モップの精は深夜に現れる」近藤史惠(実業之日本社)
(B)「モップの魔女は呪文を知っている」近藤史惠(実業之日本社)
面白さ
内容 オフィスミステリ
濃度 ごく一般的
点数 A=85点, B=93点
読後 すっきりさわやかカタルシス
オススメ ○面白い、オススメ

シリーズ2作目と3作目にあたる。
掃除人キリコを主人公にした連作短編オフィスミステリ。
毎回、語り手は変わる。
働く場所・オフィスも変わる。
だんだん面白くなってきたぞ。
特に3作目「モップの魔女は呪文を知っている」がオススメ。
その中でも「第二病棟の魔女」が秀逸。
これだけでも読んでみて。
病院の様子、患者・親族、ナースの関係。
ナースのヒエラルキー。
小児病棟の雰囲気。
もう見事な描写、でしょう。
このシリーズを3作目まで読んでよかった、って感じている。

2007年10月19日(金曜)晴れ

「天使はモップを持って近藤史惠(実業之日本社
面白さ
内容 オフィスを舞台にしたミステリー
濃度 少し軽め
点数 81点
読後 まぁまぁ
オススメ

シリーズ第1作。
掃除人キリコのオフィスミステリ。
文章は軽めで、読みやすい。
先日の、「ワーキングガール・ウォーズ」より面白さでは負けるけど、
まぁまぁ楽しめる。

PS
文春より文庫版も出ている。


【参考】
近藤史恵 - Wikipedia