【理想のパートナー&クライミング仲間】  


クライミング仲間は大切である。
いったい急に『何を言うんだ!』、って?
当たり前の事を?
ビレイヤーが居ないと登ることも出来ないし。
でも、先日○○子ちゃんとメールでやりとりしていて、
『年をとるとモチは下がり、相手に合わせる気力もうせ、好き嫌いは激しく、我侭になって・・・』って文章に、
『うんうん、そのとおり』って感じ。
しかし、クライミング社会は狭い。
どこで誰の世話になるか分からない。
『広く、誰とでも親しくしておいたほうがヨイかも』、ってスケベ根性も出てくる。
・・・でも(やっぱり)疲れる。

100%気の合う、ベストなクライミング仲間なんていないかもしれないけど、下記に『理想』を追求してみた。


期待されるクライマー像
理想パターン(1) すごくモチがあって、自分よりうまくて、気も合う。                                   
理想パターン(2) 自分よりうまくないけど、モチがあって、気も合う。
理想パターン(3) 自分よりうまくもなく、モチもないけど、気が合う。

*『最悪』パターンは、自分よりヘタで、モチもなく、気も合わない奴だ!
(注意)「うまい」のはビレイのうまさを当然含む。
期待されるパートナー像
さらに、詳細に検証していこう。

(1)【人間関係の『距離』について】
 人間関係の距離は、よく『車間距離』に例えられる。
 車間距離の近い人、遠い人・・・様々である。
 性格や、趣味・嗜好が多少違っても、『車間距離』が同じだと、居心地がよい。
 パートナーに適している、と言える。
 (格闘技ファンには、『間合い』と言った方が理解しやすいか?)

(2)【『三位一体の法則』について】
 また、『モチ』・『金銭感覚』・『家が近い』3つが揃うと、(さらに)長続きする。
  A【モチ】→精神性(やる気が同じ。朝早くから暗くなるまでトライするか、適当に切りあげるか・・・運命の別れ道)
  B【金銭感覚】→経済性(同等の経済力。高速を使うか、下道か?テントにするか、バンガローか?・・・かなり重要)
  C【家の距離】→物理性(やはり『遠距離クライミング』はしんどいでしょう。集合・解散がラクだと時間に余裕が出る)
 この【三位一体の法則】に合致すれば、『お泊まりクライミング』も可能と言える。

(3)【『クライミング係数』について】
 さらに、『クライミング』にどれだけ、『お金』と『時間』をかけることができるか?
 生活における『クライミング』の占める割合である。
 【エンゲル係数】ならぬ、【クライミング係数】である。
 これが同じだと、海外遠征の道も見えてくる。
【理想のパートナー】
(満点) モチも高く、ムーブも参考になる。ビレイも安心、クライミング以外の話も合う。細かいことにも気が利く。人望もある。
(9点) 気が合う。泊まりの【ツアー】も大丈夫。モチも高くビレイもうまい。クライマーの動きをよく見て集中している。
(8点) 一緒に居て肩がこらない。クライミングの話で盛り上がる。ビレイも大丈夫。
(7点) 肩のこらない性格だけど、時々行き違いもあり衝突する。ビレイは安心。
(6点) そんなに合うとも思えないけど、言いたいことが言えるから「ま、いっか」ビレイはOK。
(5点) 単発の日帰りの登りなら行ってもよい。でも泊まりはしんどい。
(4点) 居ないより居た方がいい、ビレイしてもらえるから。でも、ビレイに集中してない時もある。
(3点) 悪い人じゃないけど、挨拶程度でおさえておきたい。
(2点) ヘンコな変人。クライミングはうまいけど敬遠したい。
(1点) ビレイしてもらう気もしない。皆の嫌われ者。クライミングも口ばかり。処置なし。
(0点) 生理的な嫌悪感を感じ、身体が拒否反応を示す。

*あなたのクライミング仲間は何点でしたか?

以上が、一般論である。
誰が自分に合うかは、個体差があるので、一概に言えない。
『自分が好きなタイプが、自分に合うとは限らない』、って話もあるし。
『なんで、あんな人と登ってんの?』って言われても、『蓼食う虫』である。
『趣味(好み)を説明することは出来ない』のである。

最後に、私の『個人的な趣味』を言わせてもらうと、
(1)ビレイは当然うまくないといけない。登りがうまくても、ビレイのヘタな奴はいるので、注意。
(2)(あたりまえだけど)気の合う奴と登りたい。肩のこらない、おもろい奴がいい。空気が読めて、客観性も高い。
(3)やはり、モチが高い人と登りたい。『登攀意欲』をそぐ奴はサイテーである。
(4)自分よりうまい奴と登りたい。ムーブが参考になるし、今後の目標ルートをトライしてくれるから。
(5)同じくらいの経済力の奴がいい。リッチ過ぎる奴、ケチ過ぎる奴は避けたい。
(6)男どうし(おっさんどうし)で登りたい。気を遣わなくていいから。(李下に冠、瓜田に履、君子危うきに・・・)
(7)ハングドックの長い奴は疲れる。(45分くらいが集中力の限界?)
(8)同じくらいの体力の奴がいい。元気のない奴、病弱な奴は困る。
(9)必要以上に気を遣われたり、(逆に)甘える奴はしんどい。(ほっといてほしい)
(10)3番と矛盾するが、モチが高すぎて、異常にルート執着、オフまで引きずり、気持ちの切替が出来ない奴はしんどい。
(蛇足)初心者とは登らないようにしている。『教える』『育てる』は、遠慮したい。
(蛇足2)ビレイのうまさは必要条件、気が合うのは十分条件

以上、どうでしょうか?
「うるさすぎる」、って?
「スミマセン」、って感じです。
年齢とともに「趣味」が、はっきりしてくるんですよ。
(「好き」の境界線はぼやけ、「嫌い」の概念は明瞭になる)
「許容範囲が狭すぎる」、って?
そう言わずに、声をかけて下さい。
私も声をかけますから。
その時は、冷たくしないでね。