【寄稿文MICHIBATAさんの『スペイン・レポート』】
(2003年8月24開設)

                      ★ ★ ★
やってくれました!
タイでは7b+をオンサイトしたが、今回スペインでは7cをオンサイト!
約3週間で、8a5本RP!

クラック時代に遡る、私の(最も旧い)クライミング仲間の1人・道旗さんが、
今回はスペインを訪問したのである。
そこで、このHPの為に寄稿をお願いしたのが、下記のレポート。

日本からの往復と時差、現地での移動、レスト日と買出し等の雑用を考えると、
この成果(精度と確率)は、尋常ではない。
昔からタダモノでは無かったが、益々手がつけられなくなってきた。
(「ドウ・ドウ」、って感じである)

                      ★ ★ ★
【スペイン(Rodellar / Araotz / Baltzola)クライミング
2003/07/242003/08/14

Michibata Hideto
アクエスト・エニ・シ 【ア・クラビータ8a
Rodellar / Araotz / Baltzola Climbing Tour
2003.7.24〜8.14
【村を通る】 【マスクン・キャンプ場のONIX】

7/24 関空発11:00。ヘルシンキ、デュッセルドルフ経由でバルセロナ着21:10(現地時間)。使ったフィン・エアーは日本円で約15万円だった。Hertzレンタカー借りる(これは結局1147ユーロ)。バック・ギアに入れる方法がわからず、てこずる。結局別の車を借りにきたおじさんに教えてもらう。高速ではスペイン人はとばす。こわいくらい。途中のパーキング・エリアで仮眠。

7/25 「サリダ」が出口という意味だとわからず、降りるはずのレリダを通り過ぎてしまい、フラガで降りる。やや遠回りをしてバルバストロの町へ。スーパーを見つけるが、AM9:00で開店前。 ウエスカに移動。スーパー「(通称)エロスキー」で買出し。キャンピング・ガスのコンロのベッドは売っているのに、いくら探してもカートリッジを置いていない。店員に身振り手振りで聞くが、バカでかいプロパンのボンベを出してくる始末。これにはまいる。ありがたいことに中村さんがEPIのヘッドを持ってきている。カートリッジは同施設内のインター・スポーツというクライミング・ギアを売っている店で買えた(ロデジャのトポも売っていた)。戻ってロデジャに入る。幹線道路から後の道はオリーブ畑などの中を行く。結構遠く感じた。レセプションで受付(ここでもトポを売っていた)。一番奥にテント張る(一晩約19ユーロ)。午後初めて渓谷に。一番奥まで行く。アクエスト・エニ・シで登る。私は幸先よく7a+をO.S。中村さんは惜しくもならず。帰途、岩場めぐり。概観をつかむ。テントに戻る。はやくも疲れきっていた。

7/26 朝、エル・カミノへ。午前のアップ・エリアとして最適。中村さん、7a+をO.S。やったね。日本人、Iさん、Sさん、Tさんと会う。みなさん国際コンペからこちらに移ってきたとのこと。つわものである。Sさんに「8aでいいルートありませんか」と尋ねたところ「うーん8aはやっていないんですよ」とのことだったが、彼は現在8cにトライ中なのであった。韓国、ゴー・ミースンさんとも会う!! ゴーさんはとってもフレンドリー。一人で来ている。昼、休む。午後グラン・ボベーダに。コマンド・コノ7b+をO.S。休憩中、オレンジを食べる。このレスト中のオレンジは毎日続いた。また、おいしい。当地は21:30まで明るい。キャンプ場付属の店ではたいがいものを売っている。EPIのカートリッジも。生ま物も。ただし少しだけ高い。

【午前のアップ・エリア・エル・カミノ】

7/27 朝、エル・カミノ。昼戻って、休む。午後、マスクンに。ア・クラビータ8aを2度トライ。ゴーさんも(写真はゴーさん)。キャンプ場は快適。但し入口周辺では夜遅くまで騒ぎが続く。皆さん、AM8時以前には起きない。シャワーは、6区画。区画によって、また、その日によって温度か違う。まったく見当がつかない。入ってみて、温かければ当たり。洗濯は自分らでする。干せばすぐに乾く。

7/28  レスト日。当地にはキャニオリングに来るパーティー(親子連れ)の方がクライマーよりやや多い。また、このキャニオリングにもピンからキリまであるらしい。難度の高いところに行く人はウエット・スーツを持って行く(レンタル有り)。かなりきわどいことをやっているよう。フランス人も多い。普通は誰彼なしに「オラ!!」と挨拶するのだが、「ボンジュール」と返事されたりする。見ていなかった南端のエリアを見学。午後3時からTさん含め3人でウエスカに買出しに。地図買う。アウトドア・ショップ、インターネット店、郵便局に行く。中村さんが持ってきていた「旅で役立つスペイン語」の本が本当に役立つ。むずかしい質問をしたい時には、そのことを書いた例文の部分を指差し、相手に見せる。「アー、ソレダッタラネェ・・・」ってなことになる。この本は旅の最後には丸くなっていた。

7/29 アクエスト・エニ・シで中村さんが7a+をR.P。その後、マスクンに移動。通算4回目でア・クラビータ8aをR.P。私とっては、初のヨーロッパでの8aである。とりあえず、ホッとする。その後、中村さん、アーチのすぐ横の7a+を2撃。私は左のほうの7b+をO.S。Iさんが8cをトライするのを見る。これはマスクンの上部アーチの右からスタートし、左上するライン。ほとんどどっかぶりの中をデッド・ムーブが続く。わたしらにはとんでもないルート。私たちは見ていなかったのだが、この日のラスト・トライでSさんがこの8cをR.Pしたとのこと。このルート、トポには載っていない。(新ルートはレセプションのお兄ちゃんに見せてもらい、トポに手書きで書き入れる。この地では年々ルートが増えている。)
スロベニアのフレンク、サビナに会う(彼らはたまたま私たちの隣にテントを張った)。最初、夕食中の私たちにフレンクが「ボナペティ」と語りかけてきた。(その意味が「おいしいですか」であることを後で知った。) 彼らはスロベニアではユージやコヤマダを案内した、と語る。また、6年連続でここに来ているが6年前はクライマーも少なかった。しかし今ではこんなにインターナショナルになっている、とのこと。バルゾーラの岩場についての情報を得る。とても親切。この二人が実はかなりすごいクライマーであることを後で知る。

7/30 午前、エル・カミノ。中村さん、アップの後7a+を2撃。惜しい。午後3:30、レセプションの前で待ち合わせをして、ゴーさんと一緒にボベーダに。(パートナーのIさんがレスト日だった。)ゴーさん、7b+でアップ。コリセウム8a惜しくもワンテン、O.Sをのがす。コマンド・コノ7b+O.S。コリセアムは下部ちょっと遠いところでのワンテン。その後も粘りのクライミングを見せてくれた。実にタフな登りにこちらは感激。私も取り付く。彼女が5分ほどもレストしたところに来て、「ここでレストー!?」ってな感じだった。2テンで抜ける。ラストのムーブを探る。中間、ハングを抜けたところとラストが悪い。中村さん、コマンド・コノに2トライ。ゴーさんを夕食に招く。メニューはスパゲッティ。ゴーさんはワインを持ってきてくれる。彼女はけっこう飲む。


7/31 12:30出発。ボベーダへ。中村さん、コマンド・コノを4撃。私はコリセウム1トライ。前回より上で落ちる。中間のムーブ固める。中村さんも1トライする。この晩、ゴーさんのバースディ・パーティー。Tさん、Iさん、Sさん、スロベニアのヤナさん、クレーメン君、中村さん、私で飲む。ゴーさんの手料理がおいしい。韓国風ピラフとハヤシライス。ゴーさんは8/4に発つとのこと。「ドローガ、ドローガ」で盛り上がる。(スロベニヤ語で「スゴーイ」の意)
【コマンド・コノ7b+】 【ボベータを横から】(ボベーダは一番奥のへこみ)



8/01 移動日。日本にいる時から、旅の中間部で、アラオッツの岩場に行こうと二人で決めてあった。ウエスカで買出し、そして右肩用の軟膏を買う(ア・クラビータのトライ中に痛めてしまった)。さらに移動。対面通行の道での無謀な追い越しが多い。移動途中、パンプローナの街を市内見学。たまたま、車を置いたのが闘牛場の近くだったのがよかった。サン・フェルミンの牛追い祭りの道を歩く。写真屋の店先に尻を牛の角でさされて叫ぶおじさんの写真がたくさん貼ってある。再び高速にのり、ビトリア・ガステイツ方面より北へ。道を間違い、ドゥランゴ経由でオニャーティへ。インフォメーションはすぐにわかり、そこでトポを買う。アランタッツに移動。この地はハイキングの登山基地風の小さな村。その中のゴイコベンタ(民宿)で4泊予約する。アラオッツの岩場まで車で10分。下見する。何パーティーか登りに来ている。コーリア・エリアが素晴らしい。ゴイコベンタでフル・コース食べる。量が多すぎる。最後のケーキはどう見ても二人分であった。ツイン一泊30ユーロ。朝食一人3ユーロ、夕食一人18ユーロ。私たちは2号室だった。

8/02 朝、教会の鐘の音で目覚める。その教会に入る。近代的なデザイン。朝食後、アラオッツへ。サン・エリアの60番Haizea 6c+でアップ。早いので誰も来ていない。コーリア・エリアへ。 私、マンバ8a(フレンクさんのお薦め)を1トライ。下部O.S。上部カチのムーブを組み立てる。中村さん、その左のSonata de cuchillo  y  metralleta (ナイフとマシンガンのソナタ)7cをO.S。スゴーイ、スゴーイ!!! ビレイ冥利に尽きる。本人は「ヨーロッパのすごさですね」と後で語っていた。私、2トライ目、1/3で落ちる。3トライ目、上部まで抜ける。夜、アラオッツ近くのレストランで夕食。注文が終わるまでが大変。
ゴイコベンタに戻る。当地はバスク語圏内。パンフレット等にはスペイン語とバスク語が並記されている。 宿の名前、ゴイコベンタとは「高所のホテル」の意。英語のできるお姉さんが親切。他の人に話しかけて、話が伝わらないと、その人はすぐに彼女を呼びに行ってくれるのだった。

8/03 朝から南回りでバルゾーラの岩場見物に。日本にいる時に木村さんからいい岩場だと薦められていた。とにかく地中の鍾乳洞の中にルートがあるらしい。フレンクに見せてもらったトポや概念図を頼りに近づくのだが、Dimaの町から後、どこにあるのだか、わからない。ようやくIndusiの村近くにあることがわかるのだが、今度は入口の場所がわからない。すったもんだしてようやく見つける(あとから考えればこれで疲れてしまった)。歩いて、見に上がる。 Bケイブの空間は圧倒的。見ただけだけれども、よかった。カメラを持って上がらなかったことが悔やまれる。北周りで帰る。途中エロリオの街でBARに。サンドイッチで昼食。途中寄る町々のエロスキーはどこも閉まっている(日曜日なので。しかしこれにも疲れた)。オニャーティでケーキ買う。夕食をゴイコベンタで。ホタルイカの墨煮(お姉さんのお薦め)。食べている途中から、悪寒。 疲れがドッと出る。

8/04 悪夢の一晩。恐らく38度以上の熱が続く。暑いのだが、フリースに身をつつみ、汗をながす。前日、水を飲み足りなかった・・・疲れが出た・・・とにかくフラフラ。それでも午前11時〜買出し。インフォメで聞いて、オニャーティの街のエロスキーを見つける。昼、中村さん、マンバに1トライ。帰って寝る。PM7〜私、マンバにトライする。中村さんのムーブか参考になる。通算5トライ目でR.P。最後は落ちかけていた。これでロデジャに帰れるの一念のみ。

8/05 朝、支配人のおばあさんに挨拶して、帰途に。途中、パンプローナより南に約50kmのオリテの街のカスティーリョ(城)に寄る。A-15タファラ南出口すぐ。1400年代のお城。スペインに来た気がする。(教えて下さったTさんありがとうございました。)パラドール(付属ホテル)もあった。ウエスカで最後の買出し。PM6:30ロデジャ着。今度は入口レストランの上に張る。Kさんご夫婦と会う。 ステーキを焼いて食べる。フレンクはすでに8cを落とし、フランス、バルマーに移動した後とのこと。会えなくて残念。8月に入り、当地はさらに暑くなったよう。

8/06 午前中、中村さん、ア・クラビータ8aに1トライ。昼、もどって大量の洗濯。夕刻、私はコリセウム8aをR.P(3撃)。その後中村さん、再びア・クラビータ。キャンプ場に戻ってすぐ、いつものようにシャワー。その後すぐに夕食の用意。K夫妻にも手伝ってもらい、いっしょに食べる。イカスミ・スパゲッティがうまくできた。Kさんたちは静岡在住。いろいろとお話しする。夜、パーティーの音がやかましい。AM3時まで続く。後でわかったのだが、これはどうやら当地の祭りであるらしい。キャンプ場の数多くのテントのことなぞなんとも思われていないというのが現実。とにかく始まったら終わらない・・・これもスペイン気質か。

8/07 昼食(タコス)を持って出る。朝、夕、中村さん、マスクンにてア・クラビータ。2テン、1テンと迫るがなかなかむずかしい。アクエスト・エニシの前でタコスを作って食べる。PM4、私はボベータのナヌーク7c、O.Sならず。次の8a、同じボベーダのエル・セペスを下からつなげる。夜、Iさん、Tさんと話す。星が異常なほどによく見える。 

【マスクン全景】


8/08 中村さん、朝のトライでR.Pならず。昼帰る。シャワー。夕方、私はエル・セペス8aを2撃!!! 中村さんもア・クラビータ8aをR.P !!!! ヨーロッパに来て本当によかった。下のレストランでK夫妻と夕食をともにする。メインは兔の肉。鶏肉に似た味。夜、すぐ隣でパーティー(ライブ演奏)。私はキャンプ場の端の方まで避難。

8/09 午前中レスト。午後、かねてからIさんに勧められていたボベーダ右端のアルゴ8aに1トライ。

8/10 PM2:30、私、アルゴの左隣の7cをO.Sする。持久系。終わった時には頭の中が真っ白。このグレードは初。うれしい。中村さん、アルゴを2トライ。私は2撃する。これで8aのR.Pは5本。Iさんたちはこの日出発。

8/11 クライミング最終日となる。午前中、私は以前から気になっていたエゴセントリスモ7cをする。2テンとなってしまう。もうちょっと頑張っておけばよかったと後悔。PM2、中村さん、アルゴにトライ、・・・ならず。K夫妻、昨夜バルセロナの観光から、帰っている(レイダから電車で往復されたとのこと)。私はアクエスト・エニシ7b+(エリアの看板ルート)をO.S。K奥さんから手を振ってもらう。中村さん、ラスト・トライでアルゴをねらう・・・が・・・ならず。
PM6:30 ロデジャを離れる。この時点でロデジャにいる日本人はK夫妻だけ。そのお二人も数日後には出られる。思ったより日本人クライマーは少なかった。途中レイダで買い物。例によって高速のS.Eで仮眠。

8/12 朝早く発つ。バルセロナ市街地に入る。本で見つけてあった「チキート」という日本人経営のペンション(実質はビル5階のワンフロアをホテルにしているもの)に宿泊を決める。車で観光に出かける。まずはサグラダ・ファミリアへ。入口で並ぶ。かなり高いところまでエレレベーターで上がった。大きい。柱が太〜い。完成予想図が貼ってある。真ん中に立つトウモロコシはさらに高く、太い物になるらしい。すぐ横のマクドナルドで昼食。続いてグエル公園。すぐ近くに無料のP。暑いにもかかわらず大勢の観光客。ガウディの遊び心に触れる。(入口近くの穴の中にボルダリングのチョーク跡有り。) いったんホテルにもどりPM4からグエル邸に行くがすでに整理券の発行を終了していた。外からだけ見る。地下鉄で4駅北上。カサ・ミラに入る。ここでも入口で並ぶ。屋上と最上階内部が見学できる。建物全体に直線というものがない。いったいどんな設計図だったのか。再びグエル邸の近くに戻り、ゴシック地区で時間をつぶした後、ラ・フォンダというレストランへ。人気店らしく20:30の開店前から行列ができている。中村さんが注文したパエリアがおいしかった。また、この店の斜め前に大きな陶器店があり、おみやげを買った。ホテルに戻り、寝ようとするが蒸し暑く、寝苦しい。後で日本に帰り、新聞に「フランスで猛暑のためアパートの内部で死亡した人3000人」と出ているのを見た。

8/13 朝8:00、一晩パーキングしていた有料Pから車を出し、一路空港へ。ガソリン・スタンドで最後の給油。ここまで怪我なく、事故なく過ごせたことが、まず良かった。そして、ありがたいパートナーとともに、自分なりの限界グレードを登りこめたのがうれしかった。途中、経由したヘルシンキから関空までの9時間は、思いのほか短く感じられた。

8/14 日本現地時間9:00、関空着。ユーロで使ったのは全部で640ユーロだった。


 【Thanks for】 

アクセス・トラベルの天野さん  河野さん  木村さん  Mさん(行きの飛行機内でお話した)

マスクン・キャンプ場のレセプションのお兄ちゃん  Iさん  
Sさん  Tさん  ゴー・ミースンさん
フレンク サビナ ヤナ クレーメン (スロベニア) 
ゴイコベンタの支配人のおばあさん英語の出来るお姉さん 
Kさんご夫妻
そして本当におかげさまでしたお世話になりました 中村さん

 


         ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

         【Rodellar エリア・ルート情報

エリア情報】
 エリアは川の両側にあり、日のあたる時間によって登れる時間が異なる。村からすぐに川に降りる道と、エル・カミノ経由で川に降りる道の二つがあり、エル・カミノから降りたところがアクエスト・エニ・シ。ここまでどちらの道を使っても約20分。以下に挙げる他にもたくさんのエリアがある。

<カフェ・ソロ>
CAFE' SOLO 7b+ 見た目にきれいだが、取り付かなかった。一日中登れる。

<ボルダー・デ・ジョン>
ここも一日中登れる。7a+~7c+のかぶりのきついボルダー・ルートがあるが、登らなかった。新ルートも多い。

<エゴセントリスモ>
傾斜のきつい、異色のエリア。最終日にEGOCENTRISMO 7cにトライ。いい内容だったのでちゃんと登れなかった事が悔やまれる。

<ファミリア・マンソン>
こじんまりした超どっかぶりエリア。見ただけ。触らなかった。

<グラン・ボベーダ>
この地の代表エリア。現在30数本ルートがある。左端の数本を除き、ロング・ルート、持久系が多い。16番ZORRILLOは現在ルート崩壊しているとのこと。好ルートCOMANDO CONO 7b+の辺りは11時ごろから、中央部は午後から登れる。AQUILES 7c+見た目かっこいいルート。NANUK 7c ラストのみ。EL SEPES 8a 人気ルート。オーバーハングを大胆に越え、後半細かそうなフェースに突っ込んでいくルート。ゴーさんのお薦め。COLISEUM 8a 40m 木村理恵さんはO.S(ロク・スノ)。ひたすら長い。人気ルート。L'ANY QUE VE TAMBE  7c O.Sできてうれしかった。人気ルートらしく、よく登られていた。ARGO 8a  Iさんのお薦め。中間部にムーブが凝縮している。

<アクエスト・エニ・シ>

比較的早くから日陰になる上、川のすぐ横から登り始めるので、暑い日中向きで、人も多かった。PINTACODA 7a+ 最初に取り付いた。私はO.S。中村さん4撃。一手に悩むかも。AQUEST ANY SI 7b+ 最終日にO.Sした。好内容。

<エル・カミノ>

午前のエリア。反対側のマスクン上部から眺めていると、11時頃ともなると左側の15本ほどのルートのほとんどに人が取り付いているという超人気エリア。6〜7a+の好ルートが多い。6台のルートは、ルートによってはグレード以上に感じるそうだ。中村さんは7a+3本の他、全部で8本を登った。私は7bを1本O.Sしただけ。

<ラス・ベンタナス・デル・マスクン>

通称マスクン。二つのアーチを持つ。グラン・ボベーダ同様、左側のルートは比較的早くから登れる。また、アーチ周辺のルートは、ルートによっては一日中陽が当たらない。LAS VENTANAS DEL MASCUN 7b+ はボルダーライクなスタートだが、おもしろかった。O.S。 A CRABITA 8a は本当によくできたルート。二人とも登った。二人ともR.Pした際にはクリップを1本とばしている(上部)。河野さんお薦めのJUAN Y FRAN SE NOS VAN 7a+ は中村さん、2撃。8a+〜8cにも好ルートが多いようだ。

<ラ・スージェンシア>

奥の方にあるエリア。超ロング・ルートがひしめく。結局下見の時に見ただけに終わった。さらに上流部にANDREBOTというニュー・エリアが拓かれているとのこと。


【天候】
私たちがロデジャにいる間、雨が降ったのは一日だけ。それも全部で一時間程度だった。

買出し】 
ウエスカの市街地図はキャンプ場のレセプションでもらえる。ただし、これにスーパーの場所は載っていない。スーパー(エロスキー)は、ウエスカ市街にすぐに入らず、北側に回りこみ、ウエスカ北出口の次の出口で降りたところにある。


【インターネット情報】
ウエスカ市街地にあるが、日本語に変換できない。マスクン・キャンプ場にもあるが、高い。



         ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


                  Araotz エリア・ルート情報

実質二日間だけのクライミングなので、それほどお伝えするほどの内容がありません。

地元クライマーは午後やってきて、主に午後のエリアで登っているようでした。

サン・エリアのルートはあまりに短いと思いました。一方、ドル・ハイツは私たちには難しすぎるように感じました。結局サン・エリアで1本アップしたほかは、KOREAエリアに通いました。ここは、午後5時から7時の間以外はずっと日陰。有名なHonky Mix 8c+  Honky Tonky 8c  があるエリアです。(トポの表紙はヨスネという女性クライマーがHonky Tonkyを登っている写真。)ここにスロベニアのフレンクさんお薦めのMamba 8a があったのです。かろうじてこのルートをおとせた経緯は日記に書いた通りです。また、この左の7cを中村さんがO.Sした時も感動でした。両ルートともよく発達したコルネをたどるのが前半。後半フェースとなります。トポではMambaの終了点が上の方になっていますが、これは誤り。左のルートと同じ高さにあります。行っていた間中、このエリアのルートのほとんどにクイック・ドローがかかったままになっていました。高グレードが登れる人にとってはたまらないエリアだと思います。

私は病気状態で、ゴイコベンタで過ごした時間が長かった。あのお宿にはなんだかとってもお世話になりました。教会の鐘の音が今も心の中に残っています。


           ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

        Baltzola エリア・ルート情報

★結局、行っただけで、登らなかったのですが、大変素晴らしいエリアだということはわかりました。教えていただいた木村伸介さん、ありがとうございました。
私たちは登らなかったのですが、今後この地方に行かれる方は、ぜひ行かれることをお薦めします。ということで、アプローチ中心に以下に紹介します。

特徴】 ルートのほとんどが巨大な鍾乳洞の内部側壁にとられている。ケーブが三つあるが、その中のBケーブが最大。中に入るとバスケット・ボール・コートがすっぽりと収まる程の空間が広がっている。入って、すぐ右側の壁に7台の好ルートが集まっている。上のほうに大きく開いた出口周辺には、8台のロング・ルートがいっぱい。夏なお涼しく、適度に明るい中をクライミングできる。

【トポ】 スペインのクライミング情報誌に記載がある。(スロベニアのフレンクさんに見せてもらったのだが、誌名とページを控えるのを忘れてしまった。)

アプローチ】 
BILBAO周辺の詳細地図が必要。Onatiからだと北回り、南回りがほぼ同距離。南回り、Arrasate-Mondoragon 〜 G1-2620 〜 B1-623 〜 Otxandio 〜 B1-3543 〜 Dima。北周り、B1-636 〜 Durango 〜 N-634 〜 Amorebieta 〜 Etxano 〜 B1-365 〜 Lemoa 〜 N-240 〜 Igorre 〜 B1-3543 〜 Dima。Dimaの街から約3km南、峠をこえた辺りにあるIndusiという非常に目立たない集落のパーキングに車をおく。(ちなみにバルゾーラという名前の村が岩場の上部にあるが、そちらからは遠い) パーキングの横に古く小さな教会。パーキングは4台程度。岩場まで徒歩約20分。最初細い車道を南に5分。四辻に。標識有り。Baltzoraの方向へ。カーブした道の終点に農作業小屋。ここから右にダート・ロード。ここからCケーブが遠くに見える。沢沿いのダート・ロードを歩くと、岩のアーチ。Cケーブへは踏み跡をたどる。再びダート・ロードに戻り、約5分でBケーブ。Aケーブはさらに5分ほど上にある。


【ゴーさんとONIX】 【キャンプ場受付での道旗氏】
【道旗さんへのメール】