【西條奈加さんのページ】

 【参考】
書名 オススメ度 内容
「烏金」(光文社) ★★★★☆ 大江戸金融エンターティメント
「金春屋ゴメス」(新潮社) ★★★☆ 大江戸ミステリ

2008年1月27日(日曜)

「烏金」西條奈加(光文社)
面白さ
内容 大江戸金融エンターティメント
点数 93点
気分 時代小説ニュータイプ、爽快
オススメ
最初、「ナニワ金融道」大江戸版、かと思ったが、違った。
借金を取り立てるだけでおわらない。
そんなもんじゃない。
江戸時代の金融・金貸し業界の説明を挿入しながら物語が展開。
借金の取り立てより、生活の立て方を指南する。
切りつめるべき所は切りつめ、
新しい事業展開にも積極的。
後半、孤児の窃盗団にもかかわり、
まっとうな商売をするようにアドバイスしていく。
こんな時代小説は初めて。
こりゃおもしろいよ。
読んでみて。
2010年6月12日(日曜)

「大江戸ミステリー」、だけど、ちょっと毛色が異なる。
未来の話・・・日本から「江戸」が独立し、治外法権を得て、鎖国する。
著者は江戸オタク、と思われ、蘊蓄が語られる。
かなり正確な江戸が再現され、そこで謎の疫病が流行る。
これは何者かの意図によるものなのか?
江戸入国をはたした辰次郎が長崎奉行ゴメスのもとで、謎を追う。
以上、あらすじ。

う〜ん、奇抜な発想だけど、江戸描写が詳細なので、入り込んでしまう。
ただ、私としては以前読んだ「烏金」の方がおもしろく感じられた。
こちらも江戸を舞台にしているが、「金融」に的を絞って描写。
登場人物の描写もこなれているように感じた。