FREE CLIMBING IMFORMATION
(3)【ルート図・トポを見る】
「トポて何ですか?」
「ルート図のことや」
「よぉ解りませんけど」
「岩のカタログや」
「よけい解りませんけど」
「岩にはルートがある。ルートには名前がついている」
「(本をみながら)ああ、ついてますね」
「たいていそのルートを作った人がネーミングしている」
「映画や音楽のタイトルがついてたりしますね」
「設定者の趣味や人柄がでるな」
「12aとか書いてますけど」
「難易度のことや。昔12が登れたら神様やったけどな」
「★印は何ですか?」
「オススメ度や」
「参考になりますか?」
「せやな、『岩があって、おもしろそうやから登る』のが基本やけどな」
「便利そうですね」
「参考程度かな」
               
【ルート図集】
「日本100岩場」北山真編(山と渓谷社)
「日本百岩場」シリーズは、現在(2003年1月)ルート図総まとめ単行本として最新版である。
@「北海道・東北」編
A「関東」編
B「伊豆・甲信」編
C「東海・関西」編
D「中国・四国・九州」編(未発売)
オススメ度★印、コメント、開拓者名等の情報も載っている。
これ以外に最新ルート情報が必要なら、インターネットで検索するか、クライミングジムで情報収集するか、
雑誌「ROCK&SNOW」等をまめにチェックしよう。
*この本の前身として、所謂「赤本」が出版されていたが、筆者は使わなかった。
雑誌発表時のトポ、雑誌特集記事のトポ、クチコミ等で、十分まにあったからである。
*ところで、上記の本の「東海・関西編」には「柏木」と「名張」が掲載されていない、『画竜点睛を欠く』感じ。(値打ち半減)

【ルート図】
「香落渓の岩場」杉野信介著
クラックと言えば名張(ナバリ)。名張と言えば「第1岩壁」と「屏風岩」である。
何年もの間未発表であったが、ついに全貌が明らかになった。(出版されたと聞いてすぐ梅田のロッジで購入した)
私は80年代、約2年半ここに通い、『これなんですか』『ゴールドフィンガー』『サブマリン』等を登った。
しかし、名作「スネークマン」は、名張を訪問すれば必ず1回トライし、通算約30回以上トライしたが、
その内20回くらいが1テン状態であった。
(↑控えめな表現・もっとトライした)才能がないとしか言いようがない。(涙)
ところで、「屏風岩」の「モスラパワー」「ゴジラパワー」は、日本屈指の名クラックである。

【ルート図】
「吉田の岩場」
小豆島・吉田の岩場ルート図である。織田氏が中心となって整備開拓が進んでいるらしい。
私は、80年代に1度訪問したが、機会が有れば再訪してみたい。
以下の欄は、ほとんどおまけ。筆者の懐古趣味である。

【ルート図】
「小川山・瑞牆山十一面岩ルート図集」
雑誌「ROCK&SNOW」の前身「岩と雪」121号(1987年4月)の付録である。
私が初めて小川山を訪問したのは、1985年8月である。(お盆なのに、当時は駐車場ガラ空き状態)
トポも人脈も実力も無い『サンカク状態』での訪問で、がまスラブのみを登って帰阪した記憶がある。
ちなみに城ヶ崎初訪問は、この年の冬である。(もちろんクラックルートを登りに行ったのである)
【ルート図】
「三倉岳ルート図集」
1987年3月と記載されている手書きのトポである。
悲しいことに、まだ訪問していない。1度は訪問したいエリアである。
キャンプ場が素晴らしいと聞いている。
【ルート図】
「KASHIWAGI ROCK TOPOGRAPHY」
奈良県柏木の岩場、もっとも初期のルート図と思われる。おそらく1989年くらいか?(表紙にはVar 1.0と記載)
雑誌に発表されたのは「岩と雪」129号(1988年AUG)が最初と思われるので、雑誌発表後のトポであろう。
このトポを見ると、「突破口」の左にはルートが無く、白紙となっている!
【ルート図】
「SERIDANI CLIMBS」
滋賀県芹谷の岩場、もっとも初期のルート図と思われる。
1990年9月23日初版と記載されている。当時500円で購入した。
クライミング関係書籍
『我々はいかに「石」にかじりついてきたか』菊地敏之(東京新聞出版局)
−日本フリークライミング小史−(サブタイトル)
作者は、かつての『クライミングジャーナル』編集長・菊地氏である!
だから、エピソードが盛りだくさん。
皆さんの知っている有名人が多数登場。
(けっきょく、世間が狭いってことなのね)
距離感のあるプロの文章で読みやすい。
(心理的には)自負、卑下、自虐、揶揄と忙しい。
だからといって、読みにくくはない。
その屈折が、(かえって)おもしろい。
(本人の性格を反映しているのか?)
ベテランクライマーの方や、歴史に興味のある方にオススメ。
クライミングの資料としても価値があるし、読み物としても楽しい。
また、多数の脚注が挿入されているが、こちらの方が主観的でおもしろいくらい。
本文と註釈の二輪状態で文章が展開し、より立体的に歴史を振り返る事になる。

【ガイドブック(ハンドブック)最新版】
「フリークライミング」(山と渓谷社)木村伸介・理恵編(2003年2月15日発行)
ギア・ムーブ・エリア・オススメルート・事故の注意、ジムとスクール等と、すべてを網羅。
ハンドブックである。便利である。
(欠点と言えば、(この本を読むと)このHPの存在意義が無くなってしまうことである)
欲を言えば、『海外のエリア紹介ページ』はもう少し詳細にしてほしかった。
抜け落ちているエリアがたくさんある。
杉野保さんが、詳細な『アメリカ・エリアマップ』を出さないだろうか?
『ヨーロッパ・エリアマップ』は飯山健治氏か宇佐美君に出してほしい。
【伝記】
「クライミング・フリー」リン・ヒル著(光文社
フリークライミング界のスーパースター、リン・ヒルの自伝である。
書店でたまたま見つけて驚いた。すぐ購入。
質もレベルも違うが、自分の人生を振り返ってしまう一冊である。(感無量)
リン・ヒルのクライミングビデオも借りてきて観なおしたくらい。
ところで、どうして山と渓谷社でなく光文社から出版されたのか?気になるところである。
【参考】
「山と渓谷」2002年10月号書評欄に古田理佳さんがこの本を論評されている。
私のコメントよりはるかに的確なので、読んでみてください。
*【入門書・啓蒙書・技術書等】*
『以下の本を読むくらいモチベーションが高いなら、あなたは指や肘・肩を故障する可能性があります』
『また以下の本を、1冊も読んでいないくらいモチべーションがないなら、上達は望むべきもないでしょう』
「どないせいっちゅうんじゃ!」
        
「パフォーマンスロッククライミング」デイル・ゴダード、ウド・ノイマン共著(山と渓谷社)
「フリークライミング上達法」ヴォウフガング・ギュリッヒ著(山と渓谷社)
「フリークライミング・テクニック」杉野保・杉守千晶共著(山と渓谷社)
「フリークライミング入門」大岩純一・大岩あき子著(山と渓谷社)
「フリークライミング入門」マイケル・ロフマン著(山と渓谷社)
「クリーンクライミング入門」ロイヤル・ロビンス著(森林書房)
「墜落のしかた教えます」ウォレン・ハーディング著(森林書房)