FREE CLIMBING IMFORMATION
(4)岩場あれこれ(関西編)
「関西にも岩場は有りますか?」
「あるで」
「色々ありますか?」
「色々あるで」
「大きいですか?」
「大きいのも、小さいのもあるで」
「ハングしてますか?」
「ねている岩も、かぶった前傾壁もあるで」
「1人で行っても大丈夫ですか?」
「最初はベテランの人に連れて行ってもらうこっちゃ」
「面白いですか?」
「人工壁より、ずっとおもろいで」
保塁岩
【六甲の稜線上にあり眺めはサイコー】
80年前半、何度も通った岩場である。当時はまだRCCグレードであった。
このエリア訪問の際は、ロックス・フレンズ等をを忘れないように。
また、古いリングボルトが多く、リードする者は安心してフォールできない。
【オススメルート】
「サラマン」9+★★
「スカイフレーク」9★★(「コズミックライン」10a★★は「スカイフレーク」のバリエーション)
不動岩
【電車で通える便利な岩場】
現在のクライミング水準から信じられないかもしれないが、80年代のある時期、
関西最難のルートは11であった。
しかも2本しかなかった。不動岩の「ウリウリ」11bと「タイコ」11aである。
(現在のグレードとは異なるので注意)
当時、私はRPの為何度も不動に足を運んだ。
しかし、悪名高い「不動岩」である。何度もホールドは破壊され、チッピングが繰り返される。
【オススメルート】
「夕凪」11c★★★岸本さんの秀作である。2ピッチ目なので高度感もある。
【注意】*最近不動の存続が危ぶまれている。路上駐車が問題になっている。
 出来るだけ、電車を利用しよう。 トイレは駅ですませること。樹を切ったりしないこと。
烏帽子岩 【不動岩の近所・フリークライミングの明るい岩場】
坂口さんが中心となって開拓したフリーの岩場。ボルトは「手打ち」と聞いている。
【オススメルート】
「ジャスティス」11a★★初期の頃は出だしのボルトはなかった。トリプルかナッツをきめた覚えがある。
「プロミネンス」11b★★★これは名作である。オンサイトしたという話をめったに聞かない。
「斜陽」9★★★スラブとはいえエッジをひろって登る。けっこう怖い?
白ー 【三重県の冬のエリア】
東さんの「シリウス」のあるエリア
【オススメルート】
「シリウス」13a/b★★★
私は94か95年の冬にRPした。(高齢化のためか、よく覚えていない)
「日本100岩場」を読むと『出だしのホールドが欠けて難しくなった』と、記載されている。
美しいラインである。ハイボルダーなので、登れるときはあっさりと登れる?
小赤壁 【姫路の海岸・冬のエリア】
明るい岩場である。海岸なのでボルトの要チェック。
関西の冬は寒い。大抵の岩場がペケとなるが、このエリアは比較的ましである。
それでも、風が吹くと寒いけど。
春に備えての、体慣らしにはなる。
芹谷 【滋賀県高難度エリア】
前傾ショートルートが多い、石灰岩の岩場。けっこうムズイ。
【オススメルート】
「デッドライン」12c★★★大西さんの作った名作ルート。
ヌンチャク14本くらいいるロングルートである。すばらしい。
柏木
【関西を代表する高難度エリア】
12を登れる人が『勝負する』エリア。トップロープ厳禁。美しい垂壁〜うすかぶりの岩、足技が必要。
屏風ー、北壁、ヒューマンロック等、どのエリア、どのルートも★★★である。
開拓者のレベルの高さがうかがえる。
私は80年代末頃から92年頃まで、北壁・ヒューマン・屏風と、熱心に通わせてもらった。
当時は、『12をRPしたらビールを皆にふるまう』、と言う不文律があった。
おごったり、おごられたりで、楽しかった。毎週宴会であった。
これはかつて、柏木に開拓メンバーが見参していた頃の話である。
さて、個々のルートのコメントをしたいところだが、「日本100岩場」に記載されていない事を考慮して、
私もエリア・ルート等の詳細を控えることにする。
★なお、(ご存知とは思うが)柏木はトップロープ禁止。
1988年南裏さんが『岩と雪』に発表された柏木の記事を引用させていただく。
『・・・続登者が、初見という二度とないチャンスで十分そのルートと勝負できるよう、
プロテクションの位置、間隔、そして強度とも考慮したつもりだ。
いままでも柏木では、トップロープは開拓者の手段であって再登者の方法ではなかったし、
これからもそうあり続けたい。
私達はなにも、ここ柏木を単なる新しい練習場として提供しているのではないのだから』
以上、引用終了。
趣旨を理解いただけましたか。
香落渓
【柱状節理の美しいクラックエリア】(通称・名張)
ルート図のページで述べたように、クラックと言えば名張(ナバリ)。
名張と言えば「第1岩壁」と「屏風岩」である。
「これなんですか」10aで軽くウォームアップ出来ないなら、
ケガをする可能性があるので、やめた方がよいかもしれない。
(フレンズが動いて、傘が開いたり、ずれたりしやすいから気をつけよう)
【オススメルート】
「スネークマン」11a★★★80年代は、10cと言われた。
当時私は、「10cって、なんて難しいんだろう」とため息をついた。