「蔵書量はどのくらいですか?」 「さぁ」 「わからないのですか?」 「わからんな」 「だいたいで・・・?」 「大学卒業時に2,000冊位あったけど」 「えらく、旧い話ですね」 「蔵書を数えている暇があったら、新しい本を読むで」 「そら、そうですね」 「サラリーマンは忙しいんや、毎日残業やしな」 「本は買って読むほうですか?」 「基本はそうしてるけど、児童書は高い割りにすぐ読めるから図書館で借りたりすることがある」 「児童書以外は?」 「絶版になった本や、雑誌のバックナンバーを調べる時、図書館は便利やな」 「雑誌は何か定期購読してますか?」 「立読みがほとんど、『Rock & Snow』『Free fan』『山と渓谷』『岳人』、『ダ・ヴィンチ』、パソコン関係、かな」 「月にどれくらい読みますか?」 「数冊くらい(?)年間数70冊以下。購入は100冊以上してるかも?」 「?」 「購入に読書が追いつかんのや」 「増える一方ですね」 「約1年前1,000冊以上売却した、車で5回位運んだで」 「売却する時、愛着はなかったのですか?」 「風呂で垢を落とすのに似てるな、せやけど部屋が広かったら、とっといたかなぁ」 「どんな本が不要な本にランクダウンされるのですか?」 「読返す可能性が低くて、資料としても価値のない本」 「ところで、どうして本を読むのですか?」 「いきなり、へヴィな質問やな」 「視野を広める為とか?」 「そんな高尚ちゃう。酒を飲んで友人と話をするのに似てるな、」 「何ですか、それ?」 「束の間の、高揚、酩酊、浄化(カタルシス)かな・・・」 「ミステリ・SFも多いようですが?」 「日常からの逸脱願望かな」 「僅かですがカタイ本も読んでるようですが?」 「多少の知識欲もあるな」 「欲望があるんですか?」 「当たり前や。1位睡眠欲、2位のんびり欲、3・4が無くて5位食欲、6位性欲や」 「読書欲とクライミング欲が無いですね」 「あぁ、忘れとったわ」 「(このおっさんボケとるな)ほな、さいなら」 (2003年2月23日) |