「生活と覚書2006(文化・読書編)」   
【ぐーたら文化生活】

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2005.8.25設置  生活と覚書2005へ
2006年12月28日(木曜)曇りのち晴れ

年末あわただしく、更新するヒマなし。
(仕事とトレーニングで帰宅遅いし)
それでも何冊か読んでいるが、また来年。
2006年私的ランキングも書きたい。
クライミングのページと比較して、
この【覚書】訪問者は桁違いに少ないが、
力を抜かず、続けていくつもり。

一年のご愛顧ありがとうございました。
ではまた、来年もよろしく。

2006年12月22日(金曜)

週刊文春の12月14日号で、
毎年恒例ミステリーベスト10が発表された。
私は、購入を逸した。
しまった!
図書館でバックナンバーを探してコピーしよう。

ちなみに、一位は宮部みゆきさん。
「名もなき毒」(幻冬舎)である。
私もこの作品は、今年読んだ。
【覚書】にコメントしている。
2006年10月20日のコメントを下記に転載する。


これは面白い。
今年度ベスト3に入る。
改めて感じる。
うまい、実に上手い。
宮部みゆきさんのミステリーは、どれもレベルが高い。
今回も大当たり。
すでに、書評等では高い評価を得ている。
世間の評判も高く、売れ行きも良好。
内容は「毒」がテーマ。
世の中の様々な毒が描かれる。
キャラクターの造形もみごと。
難を言うなら、菜穂子さんが紋切り型。
もう少し個性と魅力を与えてほしい。

ところで、私は基本的にベストセラーは敬遠している。
世間の「趣味」と合わない場合が多いから。
世間の最大公約数と、私の「趣味」が合わないのだ。
(天の邪鬼な性格も起因するが)
しかし、宮部みゆきさんに関しては大丈夫。
ただし、ミステリーのみ。
宮部ファンタジーは、(少なくとも私には)さっぱりダメ。

以上、転載終了。
改めて感じる。
一位になってもおかしくない上質な作品だ、と。

2006年12月14日(木曜)雨

「スノウホワイト」諸星大二郎(東京創元社)

サブタイトルが「グリムのような物語」、とある。
あの諸星大二郎さんがグリムをアレンジするとこうなる、って世界。
表紙の絵を気に入って購入。
グリムのアレンジでは、
大友克洋氏の「ヘンゼルとグレーテル」、が有名。
(こちらの方が私の趣味)
諸星氏はグリム好きのようで、
この作品以外にも「トゥルーデおばさん」(朝日ソノラマ)、ってのも著されている。
いずれチェック予定。
【参考】
→画像(1)
→画像(2)

2006年12月3日(日曜)晴れ

「海賊モア船長の憂鬱」多島斗志之(集英社)
「ES」(1)(2)惣領冬美(講談社)

「ファンタジーのDNA」荻原規子(理論社)


「海賊モア船長の憂鬱」「海賊モア船長の遍歴」の続編である。
レベルが高い。
陳腐な表現であるが、「男のロマン」でしょう。
オビの文句はこうだ・・・
「英、仏、蘭が覇権を争う18世紀インド洋−
イギリス東インド会社の命を帯びマドラスへ派遣された青年は、
伝説の海賊と出会った」
どうですか?
読みたくなったでしょう?
大人の鑑賞に充分たえる海賊小説だ。
世界に類を見ない?

「ES」(1)(2)惣領冬美(講談社)
絶版状態であったのが、
文庫本で復刻。
ありがたい。
惣領さんは描画がうまい、丁寧。
遺伝子操作、って点では「イヴの眠り」「YASYA」の影響をうけている?
また、逆に「ホムンクルス」に影響を与えた、と思われるような描写も散見される。
続編が気になる。

「ファンタジーのDNA」荻原規子(理論社)
ウエブエッセイが本になった。
荻原規子さんの初エッセイ。
レベルが高く、おもしろい。
ナルニア、指輪、アニメ、アン・・・と、幅が広い。
荻原ファン必携、でしょう。


2006年11月30日(木曜)晴れ

情報を羅列。

漢字研究の白川静(しらかわ・しずか)さんが10月30日京都市内の病院で死去した。96歳だった。
詳細は下記のとおり。
中国文学者の白川静さん死去 著書に「漢字」「孔子伝」

11月23日、灰谷健次郎さんが静岡県内の病院で死去した。72歳だった
詳細は下記のとおり。
「兎の眼」「太陽の子」の作家・灰谷健次郎さん死去

劇作家・木下順二氏が10月30日、肺炎のため病院で死去していたことが、30日分かった。92歳だった
詳細は下記のとおり。
劇作家・木下順二氏が死去

話は変わるが、先日NHK日本民謡フェスティバル見た?
中村瑞希さん奄美の島唄でグランプリ。
とても、よかった。

【参考】
中村瑞希ホームページ
チャンネルK
http://www.simauta.net/nakamura_mizuki.html
http://www.simauta.net/
観光ネットワーク奄美

2006年11月28日(火曜)曇り

面白サイトリンク集 、ってのがある。
ここに紹介されている
世界でもっとも有名な写真60枚が興味深い。
確かに有名な写真ばかり。

また、同ブログPOP*POPでは
世界でもっとも美しいアナウンサーは?ってのもある。
どういうタイプを美人というのか好みがあるので一概に言えない。
ちなみに、私は小学生の時からビリー・ワイルダー監督のファンなので、
シャーリー・マクレーンが基本になっている。
*「アパートの鍵貸します」は秀逸。(私的ランキング1位)

【参考】
The Most Famous Photographs


2006年11月24日(金曜)曇り

遺品整理屋は見た!」が話題である。
ブックレビューガイドbで紹介されているのでチェックした)
遺品整理業(そんな職業があるのか?!)の
代表取締役・吉田太一氏のブログが本になったのだ。
とりあえずサイト・現実にあるできごと!
その中にあるブログ・現実ブログ!!「現実にある出来事の紹介」をチェックした。
う〜ん、すごすぎる!
その中の文章一部を下記にリンクする。

★自殺現場に住む事は? 
★隣の部屋との壁から1  
隣の部屋との壁から2  
★隣の部屋との壁から3 
★隣の部屋との壁から4 
★遂に自立できなかった。 

PS
しつこいようだが、すごいブログだ。
その「現実」に圧倒される。

2006年11月23日(木曜)曇り

さっぱり更新せず、すみません。
休日をすべて(お泊まり)クライミングに費やしているので。
(でも、もうすぐ冬眠体勢なので大丈夫か?)

「リアル」(6)井上雄彦(集英社)
「ロイヤルバレエスクールダイアリー」(3)(4)アレクサンドラ・モス(草思社)
「The Meaning of Life」グリーヴ(竹書房)


「リアル」(6)井上雄彦(集英社)
おもしろい。
現在連載中で、「重さ」と「おもしろさ」両方を兼ね備えて、
魂を揺さぶるドラマが展開するのは、
「テレプシコーラ」と「リアル」くらいでしょう。
すばらしい創作力量である。

「ロイヤルバレエスクールダイアリー」(3)(4)アレクサンドラ・モス(草思社)
楽しい学園ライフが展開される。
最初に悪いシチュエーションが提示され、
最後は円満解決・・・安心して読める。
仲の悪い同級生とも仲直り。
困った出来事も新たな未来が開けてくる。

「The Meaning of Life」グリーヴ(竹書房)
ミーニングオブライフ―人生の意味
Blue Day Bookシリーズの写真集。
私は愛嬌のある動物写真が好き。
気に入っている。
残りのシリーズも購入予定。


2006年11月8日(水曜)晴れ

「The Blue Day Book for Kids」グリーヴ(竹書房)
動物写真集。
元気のない時に開いてみて下さい。
このシリーズは何冊か有るので、
チェックして面白そうなのから見たらよいでしょう。
この写真集に匹敵するヒーリング系著書は、
プロベンセン夫妻の「かえでがおか農場のいちねん」くらいか?

2006年10月30日(月曜)晴れ

「ダカーポ」594号はミステリー特集だ。
要チェック。


2006年10月27日(金曜)晴れ

「チェーザレ」(1)(2)惣領冬実(講談社)
意外であった。
惣領さんがヨーロッパ・ルネッサンスをとりあげるとは。
相当な資料を消化・駆使されている。
今後の展開が気になる。

さて、遅くなったが「ダ・ヴィンチ」11月号「テレプシコーラ」のコメント。
ほぼ予想どおり。
六花ちゃん「白鳥」で高難度の技を連発。
すごすぎる。
でも、盛り上げ方がイマイチ。
作者が(あえて)押さえたように感じる。
情感の盛り上げに欠けた。
どうしてだろうか?

これで、第一部終了。
第二部は来春から。
私の予想。
ローザンヌが中心になるでしょう。
テクニックに磨きがかかり、才能が輝いてくる。
高校生になり留学も見えてくる。
さぁ、スカラーシップを獲得できるか?
そして、第三部は留学生活が描かれるでしょう。
(先走りすぎ?)
う〜ん、待てないぞ。

話題は変わる。
いくつか情報を羅列。
(1)荻原規子さんのエッセイ「ファンタジーのDNA」が理論社から発売予定。
   私はすでに注文予約を入れている。

(2)佐藤多佳子さんがHPを開設!
   →佐藤多佳子の連絡版

(3)佐藤多佳子さんの「しゃべれどもしゃべれども」が映画化。
   →記事
   →しゃべれども しゃべれども』 のページ

(4)佐藤多佳子さんのHPで・・・
  ★10月28日『王様のブランチ』(TBS午前9:30〜)で、
  『一瞬の風になれ』を紹介していただくことになりました。

  ・・・とあるが、関西では観ることが出来ない。
   関東の方がうらやましい。

   ★ ★ ★ ★

ところで、書籍購入に読書消化が、さっぱり追いつかない。
週末に遠出して登りに行っているから。
平日は読めないし、週末お泊まりクライミングでは溜まる一方だ。
しかし、一年で一番天候がよい季節なのでしかたない。
正月が過ぎるまでガマン。
冬まで積んでおきましょう。

昨年は春の二子ツアーまで、気合いを入れていたが疲れた。
頑張りすぎると、身体と精神によくない。
適度にガス抜きをしないと、破裂する。
練習がストレスだし、練習しないと登れなくてストレスだし。
・・・結局、ストレスの悪循環だ。
若者レベルが上がりすぎているのが問題か?
老クライマーには、つらい世間だ。
以上、愚痴終了。
(つまらんことを書いてすまん)

2006年10月20日(金曜)曇り

「名もなき毒」宮部みゆき(幻冬舎)
「おうち歳時記」成美堂出版
「のだめカンタービレ」#16二ノ宮知子(講談社)


「名もなき毒」宮部みゆき(幻冬舎)
これは面白い。
今年度ベスト3に入る。
改めて感じる。
うまい、実に上手い。
宮部みゆきさんのミステリーは、どれもレベルが高い。
今回も大当たり。
すでに、書評等では高い評価を得ている。
世間の評判も高く、売れ行きも良好。
内容は「毒」がテーマ。
世の中の様々な毒が描かれる。
キャラクターの造形もみごと。
難を言うなら、菜穂子さんが紋切り型。
もう少し個性と魅力を与えてほしい。

ところで、私は基本的にベストセラーは敬遠している。
世間の「趣味」と合わない場合が多いから。
世間の最大公約数と、私の「趣味」が合わないのだ。
(天の邪鬼な性格も起因するが)
しかし、宮部みゆきさんに関しては大丈夫。
ただし、ミステリーのみ。
宮部ファンタジーは、(少なくとも私には)さっぱりダメ。

「おうち歳時記」成美堂出版
これは便利。
成美堂は、雑学を兼ねた良質の知識本を快調に出版している。
編集部が優秀なんでしょうね。

「のだめカンタービレ」#16二ノ宮知子(講談社)
#16が出版された。
限定版も同時発売。
マングース・シャーペン付き。
消費税込みで1000円だ。
テレビドラマにもなり、読者も増えたのでは?
来年はアニメにもなるし。
クラシックがテーマだから、音が出て大変よろしい。
その分製作が大変か?

2006年10月10日(火曜)晴れ

「底辺女子高生」豊島ミホ(幻冬舎文庫)

これはよかった。
おもしろい。
以前、雑誌で豊島ミホさんの文章を読んだことがある。
「なかなか面白い文章」、と印象が残った。
それが今回の「底辺女子高生」を読むきっかけになった。
私の印象は間違っていなかった。
自分自身や周りへの距離の取り方、接し方が絶妙。
若いのに、うまい。
他の作品も何冊か読んでみよう、と思う。
(また、そう思わせる何かがある)
将来有望かも?


2006年10月4日(水曜)雨

「大きな扉 小さな鍵」今野緒雪(集英社)

マリみて最新刊一気読み!
オビの文句はこう・・・
「瞳子の秘密が明かされる!?」
「山百合会のメンバーが見守る
祐巳と瞳子の関係に進展は・・・!?」

もう興味津々、ってところ。
期待を裏切らない内容。
最後はもらい泣き。
さすが乃梨子はえらい!
(私は乃梨子ファン)

さて、今回の作品は中編2作で構成されている。
注目すべき点は、祐巳ちゃんの視点がないこと。
「キーホルダー」では・・・
乃梨子→祥子→由乃→乃梨子
「ハートの鍵穴」では・・・
ずっと瞳子の視点。
これは非常にめずらしい。
初めて。(ジョアナは別)
これで瞳子の祐巳への気持ちが解った。
(私の予想どおり)
では、どのようなきっかけで進展するのか?
・・・やはり、バレンタインでしょう。
次回、一気に距離が縮まるか?
待ちきれない。

話は変わる。
来年のカレンダーが発売される。
以下、参考まで。

★『ぐりとぐらカレンダー 2007』
  中川李枝子 文/山脇百合子 絵 価格1200円
<http://www.fukuinkan.co.jp/campaign/calender2007/gurigura.html>

★『林明子カレンダーブック 2007』
  林明子 作 価格950円
<http://www.fukuinkan.co.jp/campaign/calender2007/hayashi.html>

2006年9月30日(土曜)晴れ

「ロイヤルバレエスクール・ダイアリー」@Aアレクサンドラ・モス(草思社)
「亜心王物語」(上・下)今野緒雪(集英社)
「蛛糸の王城」今野緒雪(集英社)


「ロイヤルバレエスクール・ダイアリー」@Aアレクサンドラ・モス(草思社)
全8巻の@とAを読んだ。
サブタイトルは以下のとおり。
@「エリーの挑戦」
A「信じて跳んで」
アメリカからイギリスに引っ越したバレエ好き少女の物語。
なかなか楽しい。
ストーリーもキャラクター設定もまずまず。
かつてバレエものでは、「ドリーナ・シリーズ」があった。
ストーリーのもりあげは、「ドリーナ」の方が上。
親しみやすさでは「ロイヤル」かな?
毎回、意地悪キャラが登場し、誤解が解け、仲直り親しくなるパターンがよい。
残り6冊はこれから発売される。(毎月1冊)
最後まで読むつもり。(次作Bは10月下旬発売)
このような作品が出版される背景は、昨今のバレエブームがあるのか?
PS(1)
「ドリーナ・シリーズ」(偕成社)は絶版状態入手不可能。
復刻が待たれる。
PS(2)
「テレプシコーラ」のような「魂をゆさぶる」ドラマを期待してはいけない。
山岸凉子さんは特別なのだ。
「テレプシコーラ」が凄すぎるのだ。
(海外の方に読ませて反応をみてみたい)

「亜心王物語」(上・下)今野緒雪(集英社)
「蛛糸の王城」今野緒雪(集英社)

夢の宮シリーズの読み残しを読んだ。
さすがにレベルが高く、構成がしっかりしてる。
「亜心王物語」(上・下)は出だしから、××なエンディングを予想させるが、はたして・・・。
「蛛糸の王城」は、エンディングの予想がつかなかったが、みごとな着地。ミステリーとしてもすばらしい。
以下は、いままで読んだ『夢の宮』シリーズ総評価表。

順番 タイトル イラスト
1 竜のみた夢 かわみ なみ 読了 ★★★★ 処女作にしてこの完成度!
2 諸刃の宝剣 かわみ なみ 読了 ★★★★★ ベクトル強大。2作目にぴったり。
3 古恋鳥(上・下) かわみ なみ 読了 ★★★★ すごく凝った構成。複雑で楽しい。
4 奇石の侍者 波津 彬子 読了 ★★★★ オムニバス形式の連作長編。
5 薔薇の名の王 波津 彬子 読了 ★★★★★ ロードムービーみたい。
6 亜心王物語(上・下) 波津 彬子 読了 ★★★ このヒロインは苦手タイプ。
7 十六夜薔薇の残香 波津 彬子 読了 ★★★★ (5)のつづき。
8 神が棲む処 波津 彬子 未読 ----
9 叶の果実 波津 彬子 読了 ★★★★★ 意外な結末。good。
10 薔薇いくさ 波津 彬子 読了 ★★★★ (5)(7)の姉妹編。
11 海馬をわたる風 波津 彬子 読了 ★★★ すこし暗いけど・・・。
12 王の帰還(上・下) 江ノ本 瞳 未読 ----
13 月下友人(上・下) 江ノ本 瞳 読了 ★★★★★ 結末が解っていても、楽しい。
14 蛛糸の王城 江ノ本 瞳 読了 ★★★★ みごとな構成とエンディング。
15 遙けき恋文 江ノ本 瞳 未読 ----


2006年9月23日(土曜)晴れ

「海賊モア船長の遍歴」多島斗志之(中公文庫)
「追憶列車」多島斗志之(角川文庫)



「海賊モア船長の遍歴」多島斗志之(中公文庫)

これは良かったよ。
レベルが高い。
さすが、多島斗志之さん。
めずらしいジャンルだし。
海洋冒険小説、それも17世紀が背景。
海賊、帆船、東インド会社、薔薇十字団、インド洋、ムガール帝国・・・ワクワクする要素が満載。
これだけの面白さなのに、知名度は低い。
なぜ?
一般受けしない?
重版もしていない様子。
(すでに入手困難なので、今のうちに購入しましょう)

「追憶列車」多島斗志之(角川文庫)
多島斗志之さんの短編集。
これもレベルが高い。
内容も多彩。
「マリア観音」主婦にしのびよる謎の女とマリア観音の謎。
「預け物」友人に預けた絵画とその謎の過去。意表をつくエンディング。
「追憶列車」第2次大戦フランスからドイツへ脱出する日本人少女と少年。
「虜囚の寺」明治38年四国松山にあるロシア人捕虜収容所の話。
「お蝶ごろし」清水の次郎長・3人目の妻の話。なぜ彼女は殺されたのか?
以上、5編収録。
どうです、多彩でしょう。
同じ作家が。「症例A」「不思議島」も書いてるんですよ。
(この2作品も良かった)
多島作品にハズレ無し!

2006年9月20日(水曜)晴れ

「ハチクロ2」最終回観た?
コミック版の感動を再び。
会話がすばらしい。

以下、真山と山田さんの会話、
「はぐちゃんは森田さんのコト好きなんだとばっかり」
「好きだと思うよ」
「じ、じゃあなんで?」
「生きる意味が何にかかってるか・・・だと思う
それが『恋愛』の人間もいれば、好むと好まざるとにかかわらず
何か「やりとげねばならないモノ」をもって生まれてしまった人間もいる
どっちが正しいとかは無くて、みんなその瞬間はもう本能にジャッジをゆだねるしかないんだろうな」

青春のシャワーをあびてる感じ。
恥ずかしいけれど、心地よい。
初回は、東京新幹線のホームにて、はぐちゃんがやってくるシーンで始まり、
最終回は、東京新幹線のホームにて、竹本君をはぐちゃんが送るシーンで終わる。
みごと。

2006年9月17日(日曜)曇りのち雨

「デルフィニア戦記」第4部(1)〜(6)茅田砂胡(中公文庫)
「デルフィニ」第4部「伝説の終焉」6冊読了。
全18巻、これで終了。
けっこう長い作品だが、割とおもしろかった。
でも、「西の善き魔女」「銀の海金の大地」と比べてキャラクターの魅力に欠ける。
ストーリーの推進力、めまぐるしさ、複雑さでは「流血女神伝」に軍配が上がる。
でも、18冊を最後まで読ませたんだから、まぁまぁかな。
(このタイプには辛口批評なので、他の方が読んだらもっと高評価でしょう)

2006年9月13日(水曜)雨

9月21日までコミック「西の善き魔女」無料立ち読み版をダウンロードできる。
電子コミック、って想像以上に映像が美しい。
でも、私の感想は・・・
「コミックより原作の方がおもしろい!」

【注意】
niftyの会員でないとダウンロードできないかも。

http://www.nifty.com/b-ch/special/g-ebook/westwitch/index.html

2006年9月10日(日曜)曇りのち雨

肘を痛めたので週末は読書。
おかげで数冊消化。
どこにも出かけない週末は久しぶり。
(ただし、土曜日はピラティスを受けた)
全く身体を動かさないのは身体に悪いから。

「デルフィニア戦記」第3部(1)〜(5)茅田砂胡(中公文庫)
「バレエ漬け」草刈民代(幻冬舎)
「ハチミツとクローバー」(10)羽海野チカ(集英社)


「デルフィニア戦記」第3部(1)〜(5)茅田砂胡(中公文庫)
「デルフィニ」第3部「動乱の序章」5冊読了。
通算12冊読んだことになる。
あと6冊で終了。(外伝があるけど)
とりあえず、最後まで読んでおくつもり。
(まぁ、おもしろいしね)

「バレエ漬け」草刈民代(幻冬舎)
人気、実力共に日本のトップクラスのバレリーナ。
読みやすい文章。
普段の練習についてもっと書いてほしかった。

「ハチミツとクローバー」(10)羽海野チカ(集英社)
とうとう終わってしまった。(感無量)
このエンディングは最初から想定されてたんでしょうね。
表現については、後半になってモノローグが増えたように思う。
しかし、このエンディング、(未読の方は以下反転しないように)
新幹線のホームが舞台、
・・・はぐちゃんから竹本君へのサンドイッチ差し入れ、
食パンまるまる一斤のサンドイッチ、
次々に出てくる四つ葉のクローバー。
・・・泣けました。


羽海野さんの良いところは、

「プロ」と「マニア」のほどよい混ざり具合?
真のマンガ好き。
その作品には旧き良き少女マンガのエッセンスが満載。
また、マニア受けする要素もある。
今風のテイストも加味されていて、
進化しすぎた現在の少女マンガについて行けない方でも大丈夫だし、
バリバリ現役の方も夢中になれる。
男女の別なく、年齢も広範囲、包容力がある。
キャラはすべて魅力的。
(NANAの場合、片方のヒロイン・ハチが大嫌いなので購読中止)
これは、若さだけでは描けない。
年齢をとりすぎても描けない。
次作が楽しみ。
PS
美和子さんと山崎の行方が気になる。
外伝で描いてほしい。


話は変わる。
「ダ・ヴィンチ」10月号「テレプシコーラ」読んだ?
今回で第1部・最終回と思って読んだら、延長になり次回が最終。
楽しみが延びた。
間違いなく、「トゥオネラ」でしょう!
六花ちゃんの顔立ちも少し変わってきた。
しっかりしてきた感じ。
今回のストーリーは少しあわただしい。
ホントは発表会に向けての練習風景を描いてほしかった。
(これも著者の計算なのか?)
以下、次回の(勝手な)予想。
発表作品はもちろん「トゥオネラの白鳥」by演出六花ちゃん。
高難度のワザを立て続けに打ち込んだ演出。
丁寧なタッチで表現されるでしょう。
みごとな情感も表現されるでしょう。
アラベスク第2部のラ・シルフィードに近い盛り上がり。
もう想像するだけで涙腺が・・・。
そして、第1部終了。
【蛇足】
絵を見て解るように、
タッチが2種類ある。
主要人物は山岸さんが描き、
その他の人物はメイン・アシさんが描いている。
時々、そのタッチのギャップが気になる。
今回第1部終了だが、第2部でそのギャップを埋めてほしい。
ムリか?

また、話が変わる。
「ダ・ヴィンチ」新書特集がよかった。
「この人にこんな新書を出版してほしい」P179、ってところ。
タイトル「北の国から2006発射」
北の総帥が、テポドン発射の真相、今後の対日関係について、
「北の国から」純の口調で語る・・・。
これは売れるでしょう。
間違いなし!

2006年9月5日(火曜)曇り

佐藤多佳子さんの新刊がでたよ。
取り寄せようかな。
下記のとおり。

一瞬の風になれ 第一部 --イチニツイテ--

2006年9月3日(日曜)晴れ

「デルフィニア戦記」第1部(1)〜(4)茅田砂胡(中公文庫)
「デルフィニア戦記」第2部(1)〜(3)茅田砂胡(中公文庫)
「キャットストリート」(5)神尾葉子(集英社)


ライトノベル系古典ファンタジー。
確かに面白い。
7冊一気読み。
でもファンタジー、っぽくない。
(第2部になって、「魔法街」とか出てきて、「それらしく」なってくるけど)
キャラの立ち具合もまぁまぁ。
ストーリーもまずまずかな。
一気読みの面白さ、と言いながらけなしてる?
そんなことない、ほめてるよ。
総合評価は78点から83点くらいか。(中途半端!?)

では、他の作家と比較してみよう。
ファンタジー系ライトノベルの(私的)ランキングは以下のとおり。
(1)「西の善き魔女」(これはおもしろいぞ!もろ趣味。特に「秘密の花園」の章が好き。外伝も重厚)
(2)「銀の海金の大地」(1位でもおかしくない。“古代転生”が謳い文句だけど、まだ転生しないので2位)
(3)「流血女神伝」(「デルフィニ」とタイプが似てるけど、私はこちらの方が趣味)
(4)「夢の宮」(この著者「マリみて」の方が有名だけど、こちらもレベルが高いぞ)
(5)「デルフィニア戦記」(残念ながら5位になったけど、全18冊中8冊しか読んでないので挽回するかも?)
さて、上記以外のファンタジーについて書いておく。
「十二国記」は途中で挫折した。イマイチ文章、語り、表現、演出が、私の趣味に合わなかった。
「ハリーポッター」も読んだが、こちらも趣味に合わず、挫折。(翻訳が悪い、って話も・・・)
「ナルニア」「ゲド」は学生時代に読んだけど、夢中になるほどでもなかった。
結局、私はファンタジーが肌に合わない、ってことか?
以上簡単に書いたけど、いずれ別ページを作って詳しく書きたい。
(そんなヒマないって!)


2006年9月1日(金曜)

「愛のひだりがわ」筒井康隆(新潮文庫)
「カバチタレ」(1)(2)東風孝広(講談社漫画文庫)


「愛のひだりがわ」筒井康隆(新潮文庫)
オビの文句が気に入って購入。
以下のフレーズである。
・・・『永遠の名作「時をかける少女」をついに超えた最高傑作!』
どうですか?
つい読みたくなるでしょう。
やはり面白かった。
(まぁ、超えたかどうかはともかく)
近未来の日本が舞台。
犬の言葉が解る少女が、大型犬デンを連れて父を捜す旅に出る。
道中で出会う様々な人々。

「カバチタレ」(1)(2)東風孝広(講談社漫画文庫)

行政書士事務所に持ち込まれる問題の数々。
なさけない人たちが、なさけない事件を起こす。
カタルシスとはほど遠い世界だけれど、
知らなきゃ泣きを見る法の世界。
「ナニワ金融道」の広島版。
絵も同じ。
東風氏は青木雄二氏のアシスタントであったから当然。
なお、青木氏は監修をしている。
これから、10ヶ月連続刊行開始。

2006年8月27日(日曜)

ネットで調べた。
「ハチクロ」は7月28日発売「コーラス」chapter64で最終回を迎えたようだ。
頭の中で、エンディングの予想をたてている。

話は変わる。
booksまいにちによると、「のだめ」がドラマ化されたようだ。
*2006年10月16日より 月曜夜9時スタート 主演/上野樹里・玉木宏
また、来年1月よりアニメ化も。
*フジテレビ/関西テレビ/東海テレビ他にて 毎週木曜日「ノイタミナ」枠 

【参考】
2006年8月23日(水曜)

ブックレビューガイドbに紹介されていたのを読みましたか?
毎日新聞社の書籍紹介サイト“booksまいにち”がスタートした、って。
良質の書評サイトはありがたい。
参考になるよ。
この中での注目は・・・ 要チェック、でしょう。
実は、中野翠さんのコラムは、20年前の「迷走熱」からのファン。
途中、「東京中心」な感じに嫌気がさした時もあったけど、
基本部分は信頼してるし、好ましく思っている。
何よりも、カンがよい。

さて、話は変わる。
「ハチクロ2」の最新エピソード観た?
(関西は火曜日の深夜放送)
「あのエピソード」に到達しましたね。
単行本で言えば、chapter56,57。
このエピソードが、「テレプ」千花ちゃんの「くるみ」アクシデントと、重なってしかたない。
千花ちゃん××したけど、はぐちゃんだいじょうぶか?
#57の表紙絵も意味深だし。
これってオフィリアじゃない?
・・・だから心配。

2006年8月20日(日曜日)晴れ

「ダカーポ」590号(350円)発売中。
今月号の特集は「眠れないほど面白い本111冊」、である。
海外ミステリー部門1位は「荊の城」・・・納得の選択だ。

【参考】
2006年8月10日(木曜)晴れ

「王女リーズ」榛名しおり(講談社X文庫)
ヘンリー8世の娘エリザベス1世の物語。
当時はスペインの天下。
イギリスは弱小国。
カソリックとプロテスタントの対立。
スペイン、フランスとの対立。
異母姉メアリーとの確執。
ロンドン塔への幽閉。
ストーリーは簡略化しすぎだけど、当時の雰囲気を感じることが出来る。
関係ないけど、シェイクスピアの生没(1564−1616) を「ヒトゴロシイロイロ」と覚えるように、
って英文学で習ったのを思い出した。

さて、アニメ「ハチクロ2」が快調に展開している。
(深夜枠で放送されてるけど、みんな観てるかな?)
単行本にも追いついてきたぞ。
(もうほとんど追いこしそう)
どうなるんだ?

話は変わる。
ロシアの鬼才アレクサンドル・ソクーロフ監督が昭和天皇を描き、話題になっている。
「太陽」は、太平洋戦争末期、敗戦の決断から人間宣言を行うまでにいたる昭和天皇を、
ひとりの“人間”として描いた作品。
その内容から日本では公開が難しいとされていた。
(今のところ東京でのみ公開)
「太陽」オフィシャルサイト
eiga.com新作映画評「太陽」

さらに映画の話。
出会い系サイトで出会った32歳の男と14歳の少女の密室劇という、
息づまるスリラー「ハードキャンディ」もおもしろそう。
これも限られた映画館でのみ上映。
過激でマニアックな内容なので一般受けしないか?
「ハードキャンディ」オフィシャルサイト


2006年8月8日(火曜)晴れ

「童謡の謎」合田道人(詳伝社)
「診察室に来た赤ずきん」大平健(新潮文庫)

「童謡の謎」合田道人(詳伝社)
知らずに歌っていた童謡の数々。
「赤い靴」の女の子が実在した?
「シャボン玉」で生まれて消えたのは作詞家の娘?
「赤とんぼ」おわれたのは誰?
「七つの子」は七羽?七歳?カラスは何歳まで生きるのか?
「浦島太郎」は実在したのか?竜宮城は実在したのか?
勉強になりますねぇ。

「診察室に来た赤ずきん」大平健(新潮文庫)
大平健氏の作品を読むのは、これが2冊目。
1冊目は、岩波新書「純愛時代」
執筆の順番は、「診察室に来た赤ずきん」の方が先。
すでに熟成の感がある。
神経科医師になるには才能が必要、ってことが解る。

2006年8月5日(土曜)晴れ

「ダ・ヴィンチ」9月号がでた。
(第64回)「テレプシコーラ」どうなってるか?
六花ちゃんがどの程度立ち直っているか?
次のステップを踏み出しているのか?
(1ヶ月ずっと気になっていた)

う〜ん、しかし、こうきたか。
次回10月号で、第1部終了。
(11月号は休稿か?)
早く成長した姿を見たいような、
ゆっくり展開してほしいような。

【追加】
以下、ネタバレがあるので、未読の方は「反転」しないように。


前回エピソードは、六花ちゃんの姉・千花ちゃんの自殺、というショッキングな出来事であった。
今回8ページ目の千花ちゃんの映像は、
ショックを受けたファンへなぐさめと、
千花ちゃん自身への鎮魂、と思われる。

しかし、千花ちゃんを自殺へ追い込んだ原因はいくつかあるが、
高森真由子という登場人物は今後も悪役として出演するのか?
これっきり、なのか?
改心するエピソードが描かれるのか?
これだけのことをしでかして「これっきり」、ってことはないか?

PS
先月から、私の車のBGMはレクイエムとミサ曲ばかり。
いつも「なつかしのポップス」中心なのに、
同乗した方、理由を説明してないので、「?」だったか?

2006年8月5日(土曜)晴れ

「不思議島」多島斗志之(創元推理文庫)

瀬戸内海の小島を舞台にしたミステリー。
限られた空間、狭い社会、短い期間、少ない登場人物を駆使して物語が展開。
過去と現在が交錯。
「ドラマとトリックが融合した傑作」、と解説にある。
うん、そのとおり。
余韻を残すエンディングもよかった。
ただし、私は異なるエンディングも考えた。
ゆり子が里見を**し叔父と父が再び**工作に狂奔する、って結末。
これも因果を感じさせて良くない?
*蛇足*
「症例A」の方が私の趣味。

2006年8月2日(火曜)

作家の吉村昭さんが亡くなられた。
多数読んでいないけれど、過去に読んだ作品は、いずれも良質であった。
*参考*
<訃報>吉村昭さん79歳=作家

さて、最近自戒している。
・・・「本を買わないように」、って。
なぜなら、未読がたまりすぎているから。
消化が追いつかない。
咀嚼中の食べ物が口の中にあるのに、さらにご飯をつっこんでいる状態。
「しばらく購入は控えよう」、と決意した。
ああ、それなのに、本屋に行くと買ってしまう。
(どうしよーもないやつ)

以下、今回のラインナップ。

「喪の女王」(4)須賀しのぶ(集英社)
「マリア様がみてる・イラストコレクション」(集英社)
「症例A」多島斗志之(角川文庫)

「ニッポン幸福哀歌」水木しげる(角川文庫)

・・・では、順番に紹介。

「喪の女王」(4)須賀しのぶ(集英社)
これは購入いたしかたない。
なぜなら、シリーズ最新作だから。
それにしてもストーリー展開が上手い。
ツボを押さえている。
本作でカリエの修道女姿も見納め。
イーダル王子の性格の悪さも垣間見えた?
次作はネフィシカvsカリエか?

ところで、本屋で気になったことがある。
8月の新刊で「マリみて・イラストコレクション」が平積みされているのに、
「喪の女王」(4)は1冊しか置いていなかった。
ファンの人が少ないのか?
書店に注意しようかと思ったが、思いとどまった。
先日も「テレプシコーラ」(9)が4冊しかストックしてないので、注意したばかりだから。
「うるさいおっさん」、と思われてる?
PS
「マリみて・イラストコレクション」も購入。

「症例A」多島斗志之(角川文庫)
多島氏の作品を読むのは初めて。
しかし、読む前から分かっていた。
「面白いに違いない」、と。
(やはり面白かった)
この手は好み。
500ページを超える長編だけど、退屈しない。
ただ、前半のテンポに比べ、残り1/3あたりから展開が早くなった。
編集者・出版社からクレームがついたのか?
「長すぎる」、と。
それだけが残念。
もっと長くして、最後までゆったり精巧緻密な展開で流れてほしかった。

*参考*
(あらすじを読んだだけで読みたくなるぞ)
http://www.jbook.co.jp/p/p.aspx/2092778/s

「ニッポン幸福哀歌」水木しげる(角川文庫)
これはめずらしい。
昭和40年代に描かれた秀作揃いの短編集。
「幸福観察学会」を主宰する水木しげる氏が描く、
「幸福」にまつわる20の物語。

2006年7月24日(月曜)

「バラ色の怪物」笹生陽子(講談社)
「ハチミツとクローバー」(9)羽海野チカ(集英社)
「ゴールド・フィッシュ」森絵都(講談社)
「テレプシコーラ」(9)山岸凉子(メディアファクトリー)


「バラ色の怪物」笹生陽子(講談社)
どの作品も、一定のレベルをキープし、面白さを提供してくれる。
「実力」があるって事でしょう。
笹生作品ベスト3
「ぼくは悪党になりたい」
「サンネンイチゴ」
「楽園のつくりかた」

今回の森絵都さんの直木賞受賞を見て解るように、
文学界も児童文学出身者に対して理解と寛容の心を持ち出したようだ。
笹生さんも、そろそろ候補になってもよいかも?
その前に佐藤多佳子さんに受賞してほしい。
ホントは荻原規子さんに、受賞してほしいけど、ムリでしょう。
賞ねらいで一般対象作品を著してないし。
ファンタジーやSFには(まだまだ)不寛容だし。
過去作品何れも文藝春秋から出版してないし。
審査委員、世代交代したら可能性が出てくる?

「ハチミツとクローバー」(9)羽海野チカ(集英社)
でました!Vol.9。
エンディングに向けて、ストーリーが集約されていくのだろうか?
はぐちゃん、「あんなこと」になるなんてショック。
「ハチクロ」史上最大の事件。
どうなるのか?
雑誌ではどうなってるの?

「ゴールド・フィッシュ」森絵都(講談社)
「リズム」の続編。
13歳だった「さゆき」が15歳に成長。
装丁は、「リズム」と同じ杉山佳奈子さん。
良い感じに仕上がっていて、内容にもあっている。

「テレプシコーラ」(9)山岸凉子(メディアファクトリー)
でましたね、(9)巻。
今回の中心は「くるみ」。
成功するのか?
千花の苦悩と六花の成長。
ルードラからボジョレー先生が来たシーンは、今後の展開を予想させる伏線。
六花ちゃんが北島マヤ状態。

雑誌の段階でストーリーを追いかけているので、内容は解っている。
次の単行本が出るまで何度も読み返している。
雑誌も何度も読み返している。
これほど読み返している作品は「アラベスク」第二部くらい。

7月6日、掲載紙「ダ・ヴィンチ」発売日は、日本マンガ界とバレエ界に衝撃と動揺が走ったに違いない。
日本中が震撼したことでしょう。
まさか、××ちゃんが××するなんて。
でも、よく読むと今回の衝撃に向けて、用意周到な伏線が張り巡らされている。
これも、六花ちゃんが成長する為に必要な「出来事」なのだ。
う〜ん、それにしてもショック。
「ダ・ヴィンチ」編集部は××式をしてもよいくらい。
単行本で読んでいる方がいるので、伏せ字にせざるを得ないのがもどかしい。
(以上、未読の方は「さっぱり解らない」状態か?)

ダヴィンチ編集長自身が「テレプシコーラ」ファン、と思われる。
自分で山岸さん宅まで、ネームを取りに行って、その場で読んで泣いた、という。
単行本派の方は、次巻発売まで待ちましょう。
今回は「くるみ」成功で、和やかだけれど、次は大変なことになるからね。
覚悟しましょう。
私は、まだ心が鎮まらない。

2006年7月19日(水曜)

芥川賞・直木賞が決定された。
予想あたりましたか?
私は、森絵都さん受賞で、喜んでいる。
本来、「永遠の出口」で受賞すべきだった、と思う。

第135回
芥川賞・直木賞決定!!


2006年7月13日(木曜)

「沖縄軽便鉄道は死せず」辻真先(徳間書店)
「光車よ、まわれ!」天沢退二郎(ブッキング)
「六年四組ズッコケ一家」山中恒(理論社)
「魔女の血をひく娘」セリア・リーズ(理論社)


「沖縄軽便鉄道は死せず」辻真先(徳間書店)
これはおもしろかった!
作品のレベルも高い。
昭和20年敗戦間近の沖縄が舞台。
米軍が沖縄に上陸してきた。
沖縄南部から北部ヤンバルへの決死の脱出行。
敵は米軍だけではない。
日本軍、ヤマトンチュー(内地人)に見つかっても、障害となる。
沖縄文化を否定し、日本文化を押しつける日本軍。
民話のようなエンディングもすばらしい。

「光車よ、まわれ!」天沢退二郎(ブッキング)

日本ファンタジーの名作、と言われている。
残念ながら、合わなかった。

「六年四組ズッコケ一家」山中恒(理論社)

山中恒さんの作品はどれもおもしろい。
レベルが高い。
キャラクターがしっかり作られている納得の1冊だ。

「魔女の血をひく娘」セリア・リーズ(理論社)

17世紀のイギリスと新大陸アメリカが舞台。
一緒に暮らしていた、おばあさんが魔女裁判で死刑となり、
1人逃げだし、新大陸に渡る。
ピルグリム・ファーザーズを追体験できる。
しかし、暗いなぁ。
明るい清教徒を描いていただきたい。

2006年7月6日(木曜)

「ハチクロ2」が始まった。
chapter1は第1部の復習から。

上半期の芥川賞・直木賞候補作ラインナップ。
森絵都さんもノミネートされている。
「DIVE!!」も角川より文庫化された。
これを機会に読んでみては?
また、この【覚書】今年2月19日に書いているように、
「永遠の出口」も集英社より文庫化されている。

さて、今日は重要な日である。
「ダ・ヴィンチ」の発売日。
「テレプシコーラ」が気になってしかたがない。
仕事を早めに切り上げ、用事を済ませ、体調をととのえ自室でゆっくりページを開く。
(もう、トレーニングどころではない)
やっぱり・・・、う〜ん・・・、
6月14日に展開を予想したけど。
大変なことになってしまった。
作者も作中で読者に××してるし。
涙、涙、です。

【発売日覚書】
14・・・「ハチクロ」9巻
22・・・「テレプシコーラ」9巻
28・・・「喪の女王」4巻

2006年7月2日(日曜)雨のち曇り

「くうねるところにすむところ」平安寿子(文藝春秋)
「タイムスリップ森鴎外」鯨 統一郎(講談社文庫)
「屋久島ジュウソウ」森絵都(集英社)
「仮面のアクトレス」今野緒雪(集英社)


「くうねるところにすむところ」平安寿子(文藝春秋)
平安寿子さんは構成が上手い。
今回も、30歳のヒロイン梨央の視点のみで、ストーリーが展開したら、
冗漫、ありきたりな作品になったかもしれない。
ここに45歳の立場の違う女性からも「語らせる」ことで、奥行きが出た。
ところで、今まで読んだ平安寿子作品ベスト3をランキングすると、
「もっと、わたしを」
「素晴らしい一日」
「くうねるところにすむところ」
・・・、ってとこかな。
短編の方が出来が良い、って印象。

「タイムスリップ森鴎外」鯨統一郎(講談社文庫)
現代にタイムスリップした森鴎外。
若者に袋だたきにされているところを、女子高生・うららに救われる。
軽く読めて、楽しめる。

「屋久島ジュウソウ」森絵都(集英社)
屋久島に行ってみたい、と思っている。
単なる登山でも良い。
できれば、クライミング道具も持って。
さて、あの森絵都さんが屋久島のエッセイを書いた。
早速購入。
単なる旅行じゃなく、登山するって話。
山岳記録・・・ってほどでもないけれど、楽しめる。
山に登ったこともなく、普段運動もしてない方が山を登ると大変でしょう。
山をなめてはいけないぞ。
さて、この本の後半は、海外旅エッセイ、となっている。
内容は凝縮されていて濃い。
私はこちらの方が好き。

「仮面のアクトレス」今野緒雪(集英社)
「マリみて」シリーズ最新刊。
一ヶ月前からカレンダーに印を付けて、発売を楽しみにしていた。
ストーリー本流が流れ出すのが解っていたから。
(前回のようなサイドストーリー、じゃなく)
早速読んだ。
さらに、再読。
P61の文章2行、おみごと。
今回のテーマは「巣立ち」、か?
由乃さんは令さんから。
祐巳さんは祥子さんから。
妹問題、どうなるのか?
瞳子ちゃんは、なぜ生徒会役員選挙に立候補したのか?
う〜ん、わからない。
どうして?
瞳子ちゃんは祐巳ちゃんが大好きなはず。
これは間違いない。(私は確信している)
でも行動が読めない。
次作を待つしかないか?

2006年6月28日(水曜)晴れ

ハチクロ7月22日(土)より全国順次ロードショー
実写版である。

さらにアニメ「ハチクロ2」がスタート。
いよいよ完結なるか?
深夜枠にて放送。
久しぶりに、HDレコーダーに活躍してもらいましょう。

6月29日(木)より
フジテレビ毎週木曜 24:45〜
(初回6月29日は25:00より放送)
関西テレビ
7月4日より毎週火曜 25:25〜
(初回7月4日は26:55より)
東海テレビ
7月6日より毎週木曜 26:05〜
(初回7月6日は26:20より)
新潟総合テレビ
7月13日より毎週木曜 26:00〜
テレビ西日本
7月12日より毎週水曜 26:05〜
(初回7月12日は26:15より)
【参考】
http://www.hachikuro.net/

話は変わる。
「ジョーイ」ファーストシーズン(1)〜(6)がよかった。
「フレンズ」の姉妹編。
少数精鋭。
脇役がすばらしい・・・姉のジーナ、管理人&隣人のアレックス、
エージェントのボビー、甥のマイケル。
ゲストもルーシー・リューが出演したり。
いずれも自分の役を心得ていて、きっちり仕事してます、って感じ。
脚本も当然良い。
ハリウッド映画には食傷してきたが、こういった作品は質が高い。
ロイド、キートン、チャップリン、と伝統があるからか、コメディはレベルが高い。
それに比べて、日本の「お笑い」系は・・・。
日本も「落語」、って言う伝統があるんだから、質の高い作品が生まれても良いのに。
文壇でも、ユーモア小説は少ない。
田辺聖子さん、筒井康隆さん、奥田英朗さん。
マンガ界だと・・・
佐々木倫子さん、二ノ宮知子さん、安田弘之さん。
泣かせるより、笑わせる方が難しい。
それも、下品にならずに笑わせるって、至難でしょう。


2006年6月14日(水曜)晴れ

「瞳子」吉野朔実(小学館文庫)
「のだめカンタービレ」(15)二ノ宮知子(講談社)
「スローモーション」佐藤多佳子(ピュアフル文庫)


「瞳子」吉野朔実(小学館文庫)
長い間、絶版状態であった。
このたび、文庫本として復活。
喜ばしいかぎりである。
著者にはめずらしく、男性誌に連載された作品。

「のだめカンタービレ」(15)二ノ宮知子(講談社)
15巻目、である。
のだめ、とうとうリサイタルを開く!
フランス北西部のサンマロの城で。
城主に招かれたのだ。
この城主も変わっている。
モーツァルトマニアで、コスプレマニア。
のだめも当時のモーツァルトの格好でピアノを演奏。
かつて、マングースの着ぐるみでピアニカを演奏したノリ、である。
ちなみに、今回の15巻にはマングース付き限定版もある。
私は当然・・・・。

「スローモーション」佐藤多佳子(ピュアフル文庫)
長い間、入手困難であった。
1993年4月偕成社・初版である。
今回、加筆、訂正され、文庫本として復活。
私は、偕成社版・初版も所持している。(えっへん、自慢)
このたびの文庫本では、なんと荻原規子さんが解説だ!
こりゃ、即購入、でしょう。

【ショックな話】
書かずに、いられない。
みなさん、読みましたか?
「ダ・ヴィンチ」最新号の「テレプシコーラ」
ショック、です。
最後のシーン・・・何度も頭の中を駆けめぐり、反芻。
六花ちゃんに、転機が訪れるのは、解っていたが。
次号は○○○のシーンから?
第七巻に出てくる「トゥオネラの白鳥」が伏線なのか?
もちろん、「トゥオネラの白鳥」=○○ちゃん、である。
(未読の方がいるので、伏せます)
そして、「トゥオネラの白鳥」を振り付け、と予想。
後々には、日本の民謡、伝統芸能を素材に、って展開。
みなさんは、どう思いますか?

2006年5月30日(火曜)晴れ

作家の米原万里さんが亡くなられた。
驚いた。
心の整理が必要。
まだまだ元気で、良質の作品を楽しむことができる、と思っていた。

【参考】
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B1%B3%E5%8E%9F%E4%B8%87%E9%87%8C

http://mystery.parfait.ne.jp/wiki/pukiwiki.php?%CA%C6%B8%B6%CB%FC%CE%A4

http://www.alc.co.jp/eng/hontsu/soutsu/index.html

2006年5月28日(日曜)晴れ

「故郷の岩屋」(上・中・下)ジーン・アウル(集英社)
シリーズ最新作。
氷河を渡って、ジョンダラーの故郷にたどり着くエイラ。
これだけ長い話になると、繰り返しパターンが出てきて、あきてくる。
それでも、下巻終盤当たりから新たな展開がある。
次の作品が最終章になると思われる。
ある程度予想を立てて読んでいるが、みごと裏切られる展開になるか?
それとも、期待どうりの展開か?

「しゃばけ」畠中恵(新潮文庫)
人気シリーズ1作目。
江戸を舞台にした妖怪捕物帖。
主人公が病弱な大店の若旦那、って設定。
日本ファンタジー大賞優秀賞。
この作者、現代物も書いておられるので、
いずれチェックしたい。
挿絵は「退屈姫君伝」シリーズと同じ、柴田ゆう氏である。
愛嬌があって、親しみやすい絵柄。
【参考】
「しゃばけ倶楽部」

2006年5月25日(木曜)晴れ

【覚書】として書いておく。
キーボード故障のため、新たに購入。
パソコンがキーボードを認識しなくなったのだ。
こんなことって、あるのだろうか?
キーボードが打てないと、ストレスがたまる。
パソコンが生活に浸透しているから。
ワコムのタブレットである程度操作出来るが、文字が打てないのがつらかった。
(私はマウスの代わりに、ペン&タブレットを使用)
修理しようかとも考えたが、買った方が安い。
1,180円・・・なぜ、こんなに安いのか?
ノートパソコンのテンキーの方が高額?

先週は、車の電波カードの電池交換したし。
(電波が飛ばないと、車のエンジンがかからない)
これも、車の核心に関わる問題。
(約2年もったからOKか?)

いろいろあるけど、身体はOK。
丈夫で健康。

2006年5月22日(月曜)くもり

「町長選挙」奥田英朗(文藝春秋)
人気シリーズ3作目。
おもしろい。
質も高い。
映画化されたので、いずれチェックしたい。
今回、ナース・まゆみちゃんがバンドをやっていることが判明。
パンクロックのギタリスト。
う〜ん、似合いすぎ。

2006年5月15日(月曜)くもり

「志ん生一代」(上・下)結城昌治(学陽書房)

長い間、絶版となっていた。
昨今の落語ブームにより復刻。
やっと読むことが出来た。
ありがたい。
また、絶版になる前に、皆さんも買っておいたら?

2006年5月14日(日曜)晴れ

「光の島」尾瀬あきら(1)〜(8)(小学館)

沖縄八重島諸島の唄美島を舞台にしている。
離島を舞台にした作品には、かつて「島っ子」(ちばてつや)、って言う名作があった。
この作品も素晴らしい出来である。

かつて、日本児童文学界は「島っ子」に匹敵する作品は無かった。
今は、どうだろう?
「光の島」に肩を並べる内容の作品がいくつあるのだろうか?
ところで、「夏子の酒」は売れたが、この作品は重版していない。
評判にならなかったのだろうか?
ドラマになったようなことを聞いたのだが。
図書館で見かけたら、読んでみてください。
内容は保証しましょう。

【参考】

http://www.media-paradigm.co.jp/~hatoma/

http://www.amazon.co.jp/gp/product/4773629061/503-1401637-5775917?v=glance&n=465392


2006年4月30日(日曜)晴れ

「ピアノの森」(12)一色まこと(講談社)
「素晴らしい一日」平安寿子(文春文庫)
「グッドラックららばい」平安寿子(講談社文庫)
「退屈姫恋に燃える」米村圭伍(新潮文庫)
「椿山課長の七日間」浅田次郎(朝日文庫)


★「ピアノの森」(12)一色まこと(講談社)
シリーズ12巻目。
ショパンコンクールに向けストーリーが流れ込む。
次巻が楽しみ。

★「素晴らしい一日」平安寿子(文春文庫)
これが平安寿子さんの第一作品集。
すでに完成度が高い。
6種類の短編。
最後の「商店街のかくや姫」が一番好き。
十分長編になりうる作品を、この短さに凝縮している。
濃度の高い素晴らしい作品。
キャラがすべて立っている。
脇役さえ魅力がある。

★「グッドラックららばい」平安寿子(講談社文庫)
これは長編。
著者紹介に、アン・タイラーに触発される、とあるが、
歳月のはしご(文春文庫)がモチーフと思われる。
いずれ読んで比較してみたい。

★「退屈姫恋に燃える」米村圭伍(新潮文庫)
シリーズ3作目。
身分違いの恋を実らすべく、めだか姫が活躍。
例によって、田沼意次の奸計を、どう切り抜けるか?
著者の江戸文化への思い入れ、蘊蓄、造詣、知識が楽しめる。

★「椿山課長の七日間」浅田次郎(朝日文庫)

オビの文句・・・
『46歳で突然死した椿山和昭は、家族に別れを告げるため、
美女の肉体を借りて、七日間だけ“現世””に舞い戻った。
・・・まぁ、面白いだろうと、思って購入したが、
予想以上によかった。
この手の作品には「カラフル」(森絵都)、って言う名作があるので、
創作しにくいでしょうね。
二番煎じになってしまうから。
でも、さすが浅田次郎氏、みごとな作品に仕上げた。
泣かせ方も、うまい。

2006年4月16日(日曜)くもり

「プルートウ」(3)浦沢直樹(小学館)
「国境」黒川博行(講談社文庫)
「センチメンタルサバイバル」平安寿子(マガジンハウス)
「ララピポ」奥田英朗(幻冬舎)


★「プルートウ」(3)浦沢直樹
第三巻が出た。
期待を裏切らない出来上がり。
第9回、手塚治虫文化賞マンガ大賞受賞作品。
ウランのキャラクターがいい。

★「国境」黒川博行
面白いに違いない、と確信を持って読んだ。
それでも期待以上の面白さ。
シリーズ第2作である。
今回は北朝鮮が舞台。
前作以上に、著者は力を入れて書いている。
そうとうな資料を集めて、煮詰めたはず。
ストーリー、キャラクター、資料、すべてgood!
でも、映画化は不可能だろうなぁ。
小説の醍醐味を感じる。
ところで、当時「このミス」「文春ミステリー」でも、当時上位にランクされていない。
どうして?
年末10月に出版されたせい?

★「センチメンタルサバイバル」平安寿子
作品構成がうまい。
内容もよく練られている。
若い読者が読みやすいように、かみ砕いて書かれている。
内容は、コラムやエッセイを小説にしたような感じで、
問題提起、啓蒙活動にもなっている。
軽いタッチで、けっこう内容は重い。
熟練の業でしょう。

★「ララピポ」奥田英朗
ほんと巧い!
閉塞状況に登場人物を追い込むのが。
悲劇と喜劇が紙一重。
理屈で説明不可能な「面白くてやがて哀しき」状況。
円熟期の田辺聖子さん名人芸領域に近い。
第一話から話が進んで、どんどん面白くなってくる。
特に第六話が圧巻。
よくこれだけ情けない人物ばかり集めたものだ。
最高!
欲を言うなら、紋切り型じゃない、一歩踏み込んだ
女子高生キャラを登場させてほしかった。
「ガール」で、キャラの立ったOLを多数登場させたのだから、可能なはず。


2006年4月2日(日曜)雨

「容疑者Xの献身」東野圭吾(文藝春秋)
「暴れん坊本屋さん」久世番子(新書館)
「オンサイト」(2)尾瀬あきら(講談社)
「くもりガラスの向こう側」今野緒雪(集英社)


★「容疑者Xの献身」東野圭吾(文藝春秋)

オビのコピーはすごい!
134回直木賞受賞
「文春ミステリー」1位
「このミス」1位
「本格ミステリー」1位
このコピーだけで読みたくなるぞ。
さて感想・・・たしかにおもしろい。
レベルも高いし、キャラもしっかりしてる。
100人いて99人まで褒めるでしょう。
・・・でも私の趣味じゃない。
日本男性は泣かせる話が好き。(「男のロマン」とかも)
だからうけたんでしょう。
ミステリー版「シラノ」か?

★「暴れん坊本屋さん」久世番子(新書館)
朝日新聞でも紹介されて評判になった。
本屋業界の裏話紹介。

★「オンサイト」(2)尾瀬あきら(講談社)

(2)は入手困難であった。
出版社に問い合わせても在庫切れ状態。
本屋数軒まわっても見つからず。
半ばあきらめてた。
が、友人が梅田で探し出してくれた。(感謝!)
感想・・・(1)よりおもしろくなった。
実在の人物・リン・ヒルやユージも登場。
1993年のジャパンカップ信州大会も再現。
当時の「岩雪」を見直してみたが、リン・ヒルの服装も忠実に再現されていた。
クライマー以外の人が読んだら、どんな感想を持つのだろうか?
おもしろく感じるのだろうか?
さて、これで第1部終了。
第2部はいつになるのだろうか?
再開が待たれる。
参考→尾瀬あきらさん公式ホームページ

★「くもりガラスの向こう側」今野緒雪(集英社)
「マリみて」シリーズ最新刊。
安心して物語に浸れる。
三薔薇揃ってお泊まり新年会。
いいですねぇ。

2006年3月27日(月曜)晴れ

「ガール」奥田英朗(講談社)
著者は直木賞作家で、話題の作品。
ベストセラーで人気も高い、と思われる。
確かにおもしろい。
OLの心理をみごとに描写。
今年の(私的)ベスト10間違いなし。
「昔のオフィス小説との違いはジェンダー?」
・・・読んでいて、そう感じた。

ところで、このタイプの作品は平安津子さんの領域。
もし、著者名が間違って印刷されたら気づくだろうか?
また、平安津子さんだったら、ここまで売れただろうか?
(ちょっと意地悪な感想・・・ご容赦)

しかし、奥田氏は作品の幅が広い。
「最悪」と同じ作家とは思えない。
今回は「マドンナ」の延長線ノリ。
欲を言うなら、「イン・ザ・プール」のような笑いも欲しかった。

PS
「キャットストリート」神尾葉子(4)が発売された。
快調な展開。

2006年3月12日(日曜)雨

「疫病神」黒川博行(新潮文庫)
michiさんよりメールが来た。
「疫病神」がおもしろい、と。
「とりあえず買っておくか」、と購入。
何気なく1ページ目を読み始めたら、止まらなくなった。
建設コンサルタントをしている主人公と極道のコンビ。
建設業界と産業廃棄物業界の裏の世界。
舞台が大阪で、なじみのある地名ばかり。
大阪弁なので親しみやすい。
会話のやりとりが、軽妙洒脱、当意即妙、臨機応変。
シリーズ第1作なので、いずれ続編を読むつもり。

この作品がおもしろく感じた方は、大沢在昌氏の次の作品を推薦します。
「疫病神」同様に、大阪が舞台で、ヤクザ多数出演。
「走らなあかん、夜明けまで」(講談社文庫

2006年3月8日(水曜)

第78回アカデミー賞結果発表!
予想どおり・・・でもないか?

エイガ・ドット・コム

2006年3月4日(土曜)

児童文学研究家の鈴木宏枝さんのHP
HIROE'S Home Sweet Homepage日記(ブログ)に以下の指摘がある。
2月12日付け
「ナルニア」広告宣伝の誤り。
「第一次大戦」で、疎開するきょうだいが、「第二次大戦」になっていると言う。
これはまずいでしょう。
公式サイトでもそうなっているらしい。
「wartime」の翻訳を誤ったのではないか、とのこと。
こまったものだ。

さて、話は変わって、グリムの話。
気になるグリム関連の映画、書籍があるので紹介。
まず、DVD。
「ブラザーズ・グリム 」
「おとぎの国のアリス ~貴女に贈るグリム童話~ 」

書籍は次の3冊。
「ハーメルンの笛吹きを追え!」
ビル リチャードソン (著), 白水社
「逃れの森の魔女
ドナ・ジョー ナポリ (著), 青山出版社
「六つのルンペルシュティルツキン物語」
ヴィヴィアン・ヴァンデ・ヴェルデ (著), 東京創元社

2006年3月1日(水曜)

「北斗の拳」占いがある。誕生日を入力するだけ。
http://anime.nifty.com/feature2/hokuto-no-ken/
アニメ@nifty 北斗の拳特集



2006年2月26日(日曜)

「お鳥見女房」諸田玲子(新潮文庫)
これはよかった。
あまり時代小説は読まないけれど、作品の雰囲気がよい。
季節感もよく出てるし、当時の江戸情緒もたっぷり。
当主が任務のために旅立ち、留守宅を女房・珠世が切り盛りしている。
そこに様々な事件が起きる、って設定。
この珠世さんのキャラがほのぼのとして好感度が高い。
人気シリーズ第一作だけど、機会があれば続編を読みたい。

2006年2月23日(木曜)

荻原規子さんのアンダンテ日記を読んでいたら、
『風神秘抄』がNHK・FMで放送される、と書かれていた。

『風神秘抄』(全15回)
【放送日】
2月27日(月)〜3月3日(金) 22:45〜23:00(1-5回)
3月6日(月)〜3月10日(金) 22:45〜23:00(6-10回)
3月13日(月)〜3月17日(金) 22:45〜23:00(11-15回)

詳細は下記をチェック
青春アドベンチャー これからの放送予定

話は変わって、
マンガコラム「ベルばらKids」ブログが公開された。
要チェック。


2006年2月20日(月曜)雨

「半島を出よ」(上)(下)村上龍(幻冬社)
話題の本である。
昨年秋から購入してしたけど、忙しくて読めなかった。
やっと読了。
さて、感想は・・・
読み物としては、小枝が多すぎて、少し煩雑。
でも、北朝鮮関連の資料としては秀逸。
危機管理のシミュレーションとしても興味深い。
(下巻後半は一気読みの面白さ)

あとがきを読むと、「13歳のハローワーク」のチームが、
そのまま「半島を出よ」のスタッフとして資料を集めたり、取材をしたりしたらしい。
小説もチームワークが必要なのね。
でも、これは新しい現象ではない。
かつてアレクサンドル・デュマが多くの弟子を使って、
資料を集めたり、原稿の下書きをさせたりしたのは有名な話。
特にマケ氏が優秀な弟子で「モンテクリスト」「三銃士」「二十年後」等は、マケ氏が下書きをした、と言う。
これは後に裁判にもなり、著作権を争ったが、マケ氏は負けたらしい。
(このシャレを書くために引っ張った!)

ところでこの作品、昔からの村上龍ファンの評判はよくないようだ。
どうしてでしょうか?
悪くない、と思うけど。

2006年2月19日(日曜)晴れ

「永遠の出口」(森絵都)が文庫化された。
未読の方は、この機会にぜひ!
これはおもしろいよ。

面白さは3種類、3段階ある。
(1)これこそ名作!、って言う面白さ。古典として残り、人に薦めても恥ずかしくない本。
(2)一般的な面白さ。男女を問わず楽しめる。
(3)ごく個人的、私的な面白さ。趣味。

「永遠の出口」は(1)(2)(3)と、クリアーでしょう。
一般的にもおもしろいし、私の「趣味」の範疇でもある。
(でも、直木賞候補にもならなかった・・・なぜ?)
「DIVE!!」「カラフル」も(1)(2)(3)クリアー。

「黄色い目の魚」(佐藤多佳子)も(1)(2)(3)クリアー。

萩尾作品で言うなら・・・
「ポーの一族」は(1)(2)(3)クリアーで、名作だし、趣味でもある
「11人いる!」は(1)(2)クリアーだけど、イマイチ私の趣味ではない
「トーマの心臓」は(1)のみ。名作だろうけど、趣味じゃない。

「マリみて」は(3)のみクリアー。
一般性はなく、他の方に薦めるのは躊躇。

「流血女神伝」シリーズは、ストーリー中心なので、イマイチ趣味じゃないのに、おもしろい。
(私は「キャラ中心」が好き)
一般的でもないし、名作でもない。
でも、圧倒的なベクトルを感じる。
分別不可能。

「エイラ」は名作じゃないけど、(2)(3)をクリアー。
ハリウッド・エンターティメント、って感じ。
それも「80日間世界一周」「風と共に去りぬ」「ベン・ハー」のような娯楽大作、って感じ。

「勾玉」シリーズは(1)(2)(3)クリアー。
「風塵秘抄」も(1)(2)(3)クリアー。
「西の善き魔女」はモロ趣味、(3)をクリアーするけど、一般には好き嫌い分かれるかも。

「のだめ」は(2)(3)クリアー。

「空中ブランコ」「イン・ザ・プール」は(1)(2)(3)クリアー。

「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」(1)(2)(3)クリアー。正真正銘の名作。

・・・きりがないのでオワリ。


2006年2月18日(土曜)晴れ

映画「ブロークバック・マウンテン」をご存じでしょうか?
アカデミー賞最多8部門でノミネートされた。
内容はカウボーイ同士の同性愛を描いた作品だ。
実は、そのパロディ版予告編が話題になっている。
・・・「ブローク・バック・ツゥ・ザ・フューチャー」である。
文字通り「バック・ツゥ・ザ・フューチャー」をパクった映像で、
ドクとマーティがゲイ、って設定!
お見事。

YouTube(英語)

2006年2月11日(土曜)晴れ

「何かが街にやって来る」諸星大二郎(朝日ソノラマ)
「のだめカンタービレ」(#14)二ノ宮知子(講談社)
「喪の女王」(3)須賀しのぶ(集英社)


「何かが街にやって来る」は、諸星氏にしたら、少し薄口になったような・・・気が。
でも、じゅうぶん面白い。

「のだめ」は新刊#14冊目。ヨーロッパ編快調。二ノ宮さんは変人奇人を描かせたら上手い。
次作#15は6月13日発売予定、限定マングース付きも発売されるらしい。(申し込み:2月28日締め切り)

「喪の女王」もシリーズ最新刊。前回もそうだったけど、「ヒキ」が上手い。今回もいいとこで終わった。
あとがきを読んでいると、この最終章はかなり長くなりそう。おもいっきり引っ張っていただきたい。


2006年2月1日(水曜)

絵本旅行社内に、佐竹美保さん紹介ページがある。
丁寧な内容。
画集が出ないかな?
(佐竹さん自身が断っているようです)

佐竹美保・絵本講座・原画展

参考;


2006年1月18日(水曜)

「女王様と私」歌野晶午(角川書店)
「葉桜」で**の世界が描かれたが、今回は**である。
(う〜ん、対照的だ)
導入部分を読んで、「グランドフィナーレ」風文学作品か?と思っていたら、
急に殺人事件が起こりミステリー調に。
その後の展開がファンタジー。
「いったいこの作品どうなるの」、って思っていたら、恐ろしいエンディングだった。
文字通り「悪夢」、でしょう。


2006年1月17日(火曜)

直木賞、芥川賞が発表された。
詳細は下記へ。
第134回
芥川賞&直木賞 決定!!

参考:ブックレビューガイド

2006年1月9日(月曜)晴れ

新聞・『出版ダイジェスト』を読むと、興味深い辞典があるので列挙してみる。

「日本童謡辞典」東京堂出版5040円
「落語登場人物辞典」東京堂出版1680円
「センスをみがく文章上達辞典」東京堂出版2310円
「忘れかけた日本語辞典」東京堂出版2730円
「近世女旅日記辞典」東京堂出版3360円
「隠語辞典」東京堂出版5880円
「江戸文学俗信辞典」東京堂出版4995円
「ことわざ決まり文句辞典」三省堂840円
「日本現代小説大事典」明治書院19950円
「出典のわかる故事成語成句辞典」明治書院2940円
「名言名句成語辞典」有紀書房2048円
「四字熟語の辞典」有紀書房1040円

しかし、いろんな辞書があるものですねぇ。
辞書以外にも面白そうな本の紹介があった。
「神と歌の物語新釈古事記」草思社
「喜びのおとずれ−C・S・ルイス自伝−」

ルイスは、今話題の『ナルニア』の著者。
もともと無神論者だったのがキリスト教に回心するまでの心の軌跡を書いているらしい。
『ハリーポッター』の時はキリスト教団体からクレームがつき、
1部公共図書館から排斥されたらしい。
なぜなら、奇跡を起こすのは魔法使いではなく、神のみ・・・と言う理由で。
今回『ナルニア』の場合は、(同じファンタジーでも)非キリスト教団体からクレームがついたらしい。
「キリスト教を宣伝しすぎる」、と。
多民族・多宗教の国ではいろいろありますねぇ。
ところで、上記について裏付けを取ろうとネット検索したが、見つからなかった。
どなたか情報お持ちの方、ご連絡下さい。


2006年1月6日(金曜)曇り

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

【クライミング】のページと比べて、格段に訪問者が少ない【文化・読書編】だが、
手抜きをせず、ディープ&コアの精神で書くつもり。(でも、偏っている)

さて、正月を挟んだせいか、各雑誌が1年の締めくくり、あるいは年始めにふさわしい特集を組んだ。
さっそく購入したので紹介する。 (ブックレビューガイドを参考にした)

★「ダ・ヴィンチ」1月号450円【特集】『BOOK OF THE YEAR 2005 今年心を掴まれた278冊』
  これは毎年恒例で1年を振り返って、ベストブックを選んでいる。
  ちなみに今年のペスト3は「電車男」「東京タワー」「NANA」
  私のコメント・・・「なぜ?」
★「週刊文春」12月29日号320円【特集】『2005ミステリーベスト10』
  これも毎年恒例、買い損なった人は図書館でチェックしよう。
  (国内部門)「容疑者Xの献身」「天使のナイフ」「震度0」
  (海外部門)「暗く聖なる夜」「クライムマシン」「輝く断片」
★「このミステリーがすごい!」695円
  雑誌ではないが、文春と双璧をなす年間ミステリーベスト選び
  (国内部門)「容疑者Xの献身」「扉は閉ざされたまま」「震度0」
  (海外部門)「クライムマシン」「暗く聖なる夜」「無頼の掟」
   文春を意識しているようで、ランキングは異なる。両方で一位になった「容疑者Xの献身」はえらい!  
★「TITLE」2月号580円【特集】『完全無欠のミステリー全280冊』
  ランキング形式ではなく、業界の方や有名人がオススメ本を紹介している。
  昔の「クレア」の特集の方が良かったように思う。編集者のレベルの問題か?
★「日経Kids+」2月号550円【特集】『子供と読みたい100冊の本』
  深くはないけれど、最近の傾向を知る参考になる。
  付録に全国方言カルタが付いている。

参考になりました?
では、今年もよろしく。。

昨年2005生活と覚書へ